ノロウイルスだけじゃない、冬に蔓延する胃腸炎のウイルス。あなたもかつてかかったはず…ロタウイルスが重症化すると脳炎になったり、最悪命を落とします。お子様へワクチン摂取を。
ウイルス性胃腸炎は”冬”
胃腸炎は、ウイルスによるものと細菌によるものの2種類がありますが、夏に多いのが細菌性。冬を迎えるこれから本格化するものがウイルス性で、「ウイルス性胃腸炎」の主因にはノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスがあります。
つい先頃、感染性胃腸炎の一種であるノロウイルスの新型”G2・17”が発生したことに対する注意喚起がなされましたが、ロタウイルスは ちょうどノロの流行が落ち着いてくる冬後半〜春先にかけて流行します。
「世界中のほぼ全員が5歳までに1度は感染する」と言われているように、子どもがかかりやすいとされていますが、大人でもかかり、以下のような特徴があります:
激しい下痢・嘔吐が1週間以上は続く
水を与えていても脱水症状を引き起こす場合がある
痙攣が見られる場合がある
急性脳炎・脳症の原因ともなる(原因の約4%を占める)
重症化しやすいのは「0~23か月目」!
0~23か月で感染すると、「突然の激しい嘔吐」から始まり、「米の研ぎ汁のような下痢をする」「口内や舌が乾燥する」「眼・頬が陥没する」などの症状が続くのが特徴的です。
「一週間程度で治る」とはされていますが、下痢や嘔吐により水分をどれだけ与えても合併症として容易に脱水に陥りやすく、結果として致死率が高まります。
ちなみに 世界保健機関(WHO)の報告によりますと、全世界で52万7千人の子供が毎年ロタで死亡しており、死者数最多国はインドです。理由としては 各家庭の所得が低く衛生状態が悪いため、ワクチン接種が行き届いていないからです。
『感染力』が強いウイルスです
ロタウイルスは感染力が強いウイルスで、どのような清潔な環境下でも10日程度は生きていられることを特徴としています。そのため、薬用石鹸や消毒用のアルコールではまず取り除けません。
ロタ患者の嘔吐物や排泄物1g中には、数億〜数兆個のロタウイルスが含まれていますので、保育園・幼稚園などでロタ患者が嘔吐した場合、最悪全員が感染することもあり得ますので、冬の間はよその子とのおもちゃを介した接触などにも注意が必要になります。
ちなみに日本では、2011年11月からロタワクチンが接種可能になりました。
WTOとしては、すべての国で6~15週目の赤ちゃんへのワクチンの投与を義務付けるべきだとしていますが、日本の摂取対象は6~24週目までの赤ちゃんとなっています。2種類のワクチンがあります:
『Rotarix(ロタリックス)®』…グラクソ・スミスクライン製。2回接種する。120カ国以上で承認済。日本での費用負担は9,000円/1回。
『RotaTeq(ロタテック)®』…MSD製。3回接種する。100カ国以上で承認済。日本での費用負担は6,000円/1回。
いずれも口経タイプのワクチンなので、少なくとも生後2ヶ月が経過したら、1回目のワクチン投与を主治医と相談してください。
途上国では、ワクチン接種法変更も検討中
インド・キリスト教医科大学のBeryl P. Gladstone氏らのチームによる、ロタウイルスの死者数最多のインドなどで研究によりますと、アジア諸国ではウイルスの効きが芳しくないことがわかったそうです。
少なくともインドにおいては、2度3度と感染を繰り返す子どもが多く、感染経路が多岐にわたるうえ、早期発見されにくいとのこと。特に深刻なのが再感染率で、インド南部の都市ヴェールール(Vellore)のスラム街での調査によると、全感染者に占める初感染者の割合はわずか30%だったそうです。そのため、インドでは
2回や3回と決められている投与量を増加させる
母親(母体)に摂取しておく
などの措置が検討されているとのこと。そうした事情をケアするため、つい先日ヒマーチャル・プラデーシュ州(Himachal Pradesh)では、インドで初めて5歳以下の子どもへのロタウイルスのワクチン投与プロジェクトが始まっています。
「参照」
Rotavirus-who.int
Himachal Pradesh became the 1st state to launch Rotavirus Vaccine-prepsure.com
ロタウイルスワクチン作業班 中間報告書 2013年11月18日(PDF)-厚生労働省-mhlw.go.jp
引用元:
親御さんは気をつけて!冬に多い”ロタウイルス胃腸炎”【imedi】