Q 61歳の女性です。3カ月前の検診で、子宮頸部高度異形成(CIN3)と診断され、1カ月前に子宮頸部円錐切除術を受けました。術後の病理診断の結果、主治医から「病巣が残存している可能性が高いので子宮全摘術をしましょう」と言われました。前がん病変なのに子宮全摘をしなければいけないのでしょうか。
A 子宮頸部異形成は、子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)とも呼ばれ、確かに子宮頸がんの前がん病変です。軽度異形成(CIN1)、中等度異形成(CIN2)、高度異形成と0期のがんである上皮内がん(CIN3)があります。さらに微小浸潤がん、浸潤がんと進展していきます。CIN1とCIN2の場合は、半数以上の人は自然に治ってしまいます。一方、CIN3の場合は、0期のがんを含むと定義されており、高度異形成でも0期のがんと同じ扱いになります。自然に治る割合はかなり少ないのです。早い段階で見つかったので、後遺症の少ない子宮全摘術で完全に治ることを「幸運」と考えるべきでしょう。50歳を過ぎている人には、MRI(磁気共鳴画像装置)などで大きながんではないことを確認したうえで、初めから、後遺症の出ない子宮全摘術を勧めるのが合理的だと思います。
Q 61歳で円錐切除術を受けたのですが。
A 閉経後の患者さんに円錐切除を勧めるのは、適切とはいえません。若い方に比べて子宮腟部の大きさが萎縮しているため、十分な円錐切除術を行うことは難しく、大出血することも少なくありません。病巣が残存してしまう頻度が多いのです。今回の場合、子宮全摘を勧める理由が、病巣残存の可能性が高いというのであれば、子宮全摘術を受ける方が安心だと思います。
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回答には、瀧澤憲・がん研有明病院顧問(婦人科)があたりました。カウンセラーによる「がん電話相談」(協力:がん研究会、アフラック=アメリカンファミリー生命保険会社、産経新聞社)は、(電)03・5531・0110。月〜木曜日(祝日は除く)午前11時〜午後3時。相談が本欄に掲載されることがあります。
引用元:
子宮頸部高度異形成、全摘しなければいけない?(産経新聞)