米国産婦人科学会(ACOG)は11月23日、妊娠中の肥満、および妊娠から出産後の身体活動に主眼を置いた勧告を新たに公表した。そのうち「妊娠中の肥満(Obesity in Pregnancy)」と「妊娠中から産後の身体活動と運動(Physical Activity and Exercise During Pregnancy and the Postpartum Period)」についてはObstetrics & Gynecology誌の12月号に掲載。
「妊娠中の肥満(Obesity in Pregnancy)」では、肥満女性が妊娠した場合に考えられる合併症は、母体と胎児双方に影響すると解説。妊娠期肥満は流産や早産、死産、先天性異常の発症リスクを高めるだけでなく、妊婦の心疾患、睡眠時無呼吸、妊娠性糖尿病、子癇前症、静脈血栓塞栓症(VTE)を発症するリスクが高まると注意を促している。また、妊娠以前に少しでも減量できれば、妊娠転帰の改善に繋がると明記。指針作成に携わったPatrick M. Catalano氏は、「産婦人科医は女性が定期受診する唯一の医師である場合も多いことから、肥満克服の重要性について指導するには理想的なポジションにある」、と産婦人科医への協力を呼び掛けている。
一方、「妊娠中から産後の身体活動と運動(Physical Activity and Exercise During Pregnancy and the Postpartum Period)」では、医師に対して、妊娠前から出産後まで健康的な生活習慣を維持することを推奨するよう助言 。妊娠期肥満における最も一般的なリスクは妊娠糖尿病だが、肥満や過体重の妊婦に対して運動と慎重な体重管理の指導により、妊娠糖尿病の予防と妊娠アウトカムの改善の効果が期待できると説明している。 また、運動によって子癇前症や帝王切開のリスクが軽減されるとして、マタニティヨガやピラティスなどの妊娠中に安全に行える身体活動の具体例も提示している。
指針改訂委員会のRaul Artal氏は、「妊娠中は動くことができない状態にあると考えるべきではなく、生活習慣を改善する最良の時期である」と指摘。その理由として、「女性の人生の中でも妊娠期は特に、医師の診療と管理を頻繁に受けるからだ」と説明している。
引用元:
「妊婦の肥満克服」に学会勧告【米国産婦人科学会】妊娠中の肥満克服、具体案も提示(m3.com)