小児と高齢者で罹患率高く、継続的後遺症も
米国神経学会(AAN)は11月25日、チクングニア熱関連脳炎の発症率が予想以上に高いとする研究を紹介した。Neurology誌に掲載。

 チクングニア熱は蚊が媒介するチクングニアウイルスによる感染症で、発生地域はアフリカ、アジア、カリブ諸島など広範にわたる。2015年9月の時点で、メキシコでは7000件以上の発生報告がある。主な症状は発熱と関節痛で、ほとんどの患者は1週間以内に回復するが、一部の患者では関節痛が数カ月から数年持続することがある。

 今回の研究では、マダガスカル近海にある仏領レユニオン島で2005-2006年に起きたチクングニア熱流行時のデータを解析。チクングニア熱により神経症状を呈した患者の3年後の影響を調べた。

 その結果、24人でチクングニア熱関連脳炎を発症、累積罹患率は10万人あたり8.6人だった。脳炎を発症しやすいのは小児(10万人あたり187人)と65歳超の高齢者(10万人あたり37人)で、米国でこの年齢層に発症した全病因による脳炎の発症率より高いことが分かった。チクングニア熱関連脳炎の死亡率は17%で、脳炎発症者の30-45%が障害が継続していた。具体的な障害は、小児では行動変化や思考記憶スキル上の困難など、脳炎発症までは健康だった成人では感染後認知症などだった。脳炎の影響は、特に新生児で深刻だったという。

 調査を行った研究者は、「チクングニア熱にはワクチンも治療薬もないので、流行地域を訪れる旅行者はこの疾患に留意し、防虫生地でできた長袖や長ズボンを着るなど蚊にさされるのを防ぐ対策を取るべき」と指摘している。

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引用元:
チクングニア関連脳炎、予想外の発症率【米国神経学会】 (m3.com)