光でいろいろな症状が治ります。冬季うつや睡眠障害の治療法としての光療法は有名でしたが、京都大学の研究チームが開発した新しい痛みコントロール法を始め、家庭用サウナまで、光治療の現状をまとめてみました。


皆さんは”光”による治療法と聞いて何を思い浮かべますでしょうか。おそらくは、冬季うつの患者に対して人為的に光を照射する治療法でしょう。
これは”高照度光療法”とも呼ばれるもので、太陽光と同等の光を人為的に与えることにより体内時計を 調節して生体リズムを整えていきます。ですので、「睡眠障害にも有効性を示す」とされていますね。

光治療自体は、紀元前のマヤ文明にまで遡ります
光による療法自体は紀元前から行われている療法で、疥癬などの皮膚病に効果を表してきました。
普段、私たちが見ている光は、赤・オレンジ・黄色から成る電磁波という波の波長が可視化されたものです。ちなみに、これにはそれぞれ次の効能があります:

赤…血の巡りを良くしたり、細胞の成長を促進します。ヘモグロビンを増殖させて体温を上げてくれるので、貧血や風邪、肺炎の防止にも良いです。
黄…主に神経に作用してメンタル面の安定を助けてくれるほか、胃腸の働きも安定させてくれます。従って、便秘やガス(オナラ)、糖尿病などに有効です。
オレンジ…精神的な抑圧を和らげて、身体的な反応を精神的な反応に変えるよう誘導する効果があります。
赤(身体)と、心(メンタル)を繋げて感情を解放し、食欲も旺盛にします。肝臓病や月経痛、てんかんに効果があります。

「鎮痛療法」としても、光が有望です!
京都大学 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)の村上達也 准教授らのグループは、痛み感知レセプターの”TRVP1”を、ナノサイズの金ナノロッドを使ってコントロールする手法を開発したと発表しました。

「TRVP1」は、細胞膜上に常駐していて、痛みの元となる熱などを感知すると細胞にその痛みを伝達する役割を担っています。
神経痛や脳腫瘍の病原となるタンパク質の一種ですので、これを活性化する場所や、時間をコントロールできれば、非常に身体に負担が少ない鎮痛療法になります。

※ 金ナノロッドって?
ナノメートル(10億分の1m)サイズの棒状金粒子のことで、AuNRと言います。
このAuNRは、 0.8〜2.5 μm(マイクロメートル)までの、私たちの身体にほとんど影響のない波長領域では強い吸収性を示し、発熱や発光などの光応答を返してきます。

そこで、村上准教授らの実験では、AuNRをTRVP1付近に輸送することで人為的に光照射による発熱作用を起こし、TRPV1 を活性化しました。
実験の結果、安全性を期すための表面処理などを経て、TRPV1は細胞にダメージを与えることなく無事に活性化されたとのことです。

操作もカンタン…新たな鎮痛療法のスタンダードとなるか

今回の実験の成功で、神経細胞への痛みの伝達が 人為的にコントロールできることがわかりました。
しかもそれが、神経細胞であるTRVP1とAuNRという科学物質を混ぜて光を照射するだけというカンタン操作で可能になり、今後の鎮痛療法として光治療が新たなスタンダードになることも考えられます。
しかも一回限りではなく、何度も繰り返し照射できるため、患者が望むタイミングで治療効果を誘導することができることが魅力なんです。

ちなみに:赤外線サウナであれば一般販売されています。
リウマチ、喘息、気管支炎、癌の疼痛、肝硬変、冷え性、膀胱炎、十二指腸潰瘍、胃炎、痔、肝炎、高血圧、ケロイド、湿疹、疥癬、全般的な痛み

これらは山崎敏夫博士(Dr. Toshio Yamasaki)による『遠赤外線サウナ光線療法の科学的根拠と治療メリット(“The Scientific Basis and Therapeutic Benefits of Far Infrared sauna Ray Therapy”)』という論文の中で、以上の症状に赤外線サウナが効果を発揮したとあるそうで、少し値は張りますがamazonなどでも販売されています。

”光”の利用は鎮痛だけでなく、今後いろいろな広がりがありそうですね。

《参照》

光を使って神経細胞の「痛み」感知を制御する手法を開発 -新しい鎮痛療法の可能性(PDF・iCeMSプレスリリース)-kyoto-u.ac.jp
Amazing health benefits of infared light therapy-examiner.com


引用元:
痛みに光!新しい鎮痛療法に注目【imedi】