「赤ちゃんを抱っこして微笑んで授乳するママ」のイメージ、あれは血と汗の結晶かも?
写真やドラマなどに出てくる、愛情あふれた授乳中の母と子の姿。出産後は当たり前のようにそうなるものだと思っていました。

でも、それは絶対ではなかったのです。出産するまで知らなかった、そして意外に知られていない、母乳の現実についてお話します。

ママの半数は母乳で困っている?
厚生労働省が2007年3月に発表した「授乳・離乳の支援ガイド」にある、生後1ヶ月までの赤ちゃんママにきいた授乳について困ったに関するデータ。

そこには驚くべきデータが!

1.母乳が不足気味:32.5%
2.母乳がでない:15.6%
3.外出の際に授乳できる場所がない:14.9%
4.赤ちゃんがミルクを飲むのを嫌がる:11.5%
困っている理由の1位、2位を足した48.1%のママ、つまり、約2人に1人のママが、母乳がでなかったり、足りないことで悩んでいるのです。

私の体験談!母子同室は授乳合宿だった・・・
かくいう私、母乳に悩まされた一人です。

同室開始のその日、さぁ、母乳を吸ってもらおうと赤ちゃんに乳房を与えてみました。でも、赤ちゃんは上手におっぱいをくわえることができなかったのです。そして、母乳の量も手で搾ってにじんでたれる程度。

それでも「とにかくおっぱいをくわえさせようね」という看護師さんの指示通り、何度もくわえさせてみました。

くわえさせても、上手にくわえられずにいる赤ちゃん。長時間泣かせた後に、じゃあミルクにかえようね〜ってなるんです。

次の授乳の時間、そしてまた次の授乳の時間も、おっぱいを上手にくわえられずに母乳を飲めず、泣き続ける赤ちゃんにオロオロ。そして、じゃあミルク、の繰り返しでした。


同室のママさん達が気になる・・・
そのまま深夜になっても状況は変わらず、繰り返される赤ちゃんの泣き声。

同じ部屋のママさん達に迷惑をかけている…と、気になりすぎてストレスを抱えてしまったこともあり、同室2日目の夜には夜中の授乳を諦めミルクにすることにしました。

その代わり日中はおっぱいをくわえさせたり、乳腺をマッサージをしたり、手で搾乳して集めた母乳とミルクを混合で赤ちゃんにあげたり、試行錯誤。指で力任せに押してあざだらけになった乳房と、切れてかさぶたのはがれた乳首は、スポコン漫画を彷彿とさせました。

(私、文化部だったから経験したことないけど、運動部の強化合宿みたい…。しかも24時間体制の)泣いている赤ちゃんにおっぱいをあげながら、寝不足のぼんやりとした頭に、そんな考えがよぎっていました。

搾乳機の登場!
手で30分間搾乳しても、30ccしか取れない状況が2日続いたころ、看護師さんが搾乳機を貸し出せるけど使ってみる?と声をかけてくれました。

すると、手動搾乳機は10分もしないうちに100ccも搾乳出来ました!どうやらマッサージできない位置に乳腺があって、搾乳機が吸い出してくれたようです。

またそうやって研究しているうちに、おっぱいの出る場所が乳首の外側の方にあることもわかり、赤ちゃんの口がもう少し大きくなれば、授乳も軌道にのるかもしれないという光明も見いだせました。

こうして私は母乳合宿ともいえる入院生活で、帰宅後の母乳生活の基盤を作ることができたのです
もし、母子別室の入院生活だったなら…?
私はとりあえず退院後1ヶ月だけ、母乳と、搾乳とミルクの混合の2パターンをやってみようと決めました。そして、もしダメだったらミルクでいいや♪

という軽い気持ちで取り組みました。そうやって気持ちを楽に構えて過ごし、約1ヶ月後には完全母乳で育児ができるようになっていました。

こうやって乗り越えられたのも、入院中に沢山の方々に支えてもらえたこと、そして、自分の体を分析できて(なんとかなりそうかも)という自信がついたからだと思います。

実は、本来通っていた病院の方針は、出産後はゆっくり体を休めて育児に備える母子別室でした。しかし体のことがあり、周産期母子医療センタへの転院を余儀なくされ、意図せず母乳合宿のような入院生活になりました。

結果として、私にはそれが良かったように思っています。

入院中は気軽に育児を相談できるチャンス!

入院中であれば、看護師さんや助産師さんにすぐに相談できるし、いろんな提案もしてくれます。私は、開通マッサージをしてもらったり、搾乳機を提案してもらうと同時に貸してもらえたりもしました。

私にあったラグビーボール抱きという授乳スタイルも教えてもらいました。

2人に1人が悩んでいる、ということは、みんな悩むことだから相談して当たり前ってこと!だから(こんなことで悩んでいるなんて恥ずかしい…)なんて思わないでくださいね。

一旦退院して家に帰ってしまうと、いざ困ってもプロはそばにいないんです。入院中がチャンスと思って、たくさんの新米ママさんたちをサポートしてきた方々の懐に飛び込んで相談してみるといいかもしれませんよ♪



引用元:
出産するまで知らなかった!母乳の大変さ…入院は母乳合宿かも!?(mamari)