精巣がんを発症するリスクのおおむね半数は、親から受け継いだDNAが原因であると分かった。
複合的に解析
英国がん研究所を中心とした研究グループが、サイエンティフィック・リポート誌で2015年9月に報告。同研究所も紹介している。
研究グループは精巣がんの最も一般的なタイプである精巣生殖細胞の腫瘍リスクに占める遺伝性要因の割合を調べた。
研究グループは最初に、精巣がんの症例9324人分を含むスウェーデン国民登録がん家系データベース内の1570万人からなる家族の先祖の精巣がんのパターンを検討。統計学的分析手法を使って分析した。
次に2つの過去の精巣がん研究から6千人の英国人男性の遺伝子コードを詳細に検討。そのうち986人は精巣がんと診断されていた。
既知の突然変異は9%に関与
この複合的な解析によって、精巣がんのリスクに関わる全要因の49%が遺伝性であると示された。遺伝性のリスクは一つの大きな遺伝子の欠陥が影響するのではなく、DNAコード中の多くの小さな変異に由来していた。
過去5年間に精巣がんのリスクに関連する相当程度の突然変異の特定がなされてきているが、今回の研究ではこれらの既知の突然変異がこの疾患発症に関与しているのはリスクのわずか9.1%に過ぎないと分かってきた。したがって、精巣がんのリスクをもたらす遺伝子変異体の大部分はいまだに特定されていなかったことになる。
隠れた突然変異の特定を!
研究グループの一人は、「この研究は精巣がんが極めて遺伝性の強い疾患であると示している。精巣がんを発症する男性のリスクの半分は親からのものであり、残りの半分は環境や行動に関わる要因が関与している」と語っている。
これらの隠れた突然変異をより多く特定することで、精巣がんのリスクのある男性を見つけ出し、その疾患を早期に予防する機会が増えることが期待される。
あらかじめリスクが分かるようになれば、価値は高そうだ。
引用元:
精巣がんのリスク、半数は遺伝子異常が原因(Medエッジ)