米国神経学会(AAN)は11月18日、視神経脊髄炎関連疾患(NMOSD)が流産や子癇前症のリスクを高める可能性を示した研究を紹介した。Neurology誌に掲載。
NMOSDは中枢神経系の炎症を起こす疾患で、主に脊髄や視神経に病変が起こるが、脳に発症することもあり、しばしば多発性硬化症と混同される。
この研究では、妊娠経験が1回以上あるNMOSDと診断された女性60人を対象に、聞き取り調査と医療記録の精査を実施。被験者のうち40人には流産について、また57人には子癇前症について、それぞれ解析を加えた。
その結果、対照者40人が経験した妊娠は計85回。うち6人で計11回の流産があり、流産の割合は13%と一般人口と同等だった。しかし、NMOSD発症後の流産は妊娠14回中6回、43%で発症しており、発症の3年前までの妊娠が流産となる確率は、母体の年齢や流産経験にかかわらず約12倍だった。発症後または発症の1年前までに流産した被験者は、妊娠の9カ月前から妊娠末期にかけての期間、生存児出産群よりも疾病活動性が高かったことも分かった。また、子癇前症発症率は、一般的には3.1%未満だが、被験者では11.5%と有意に高い結果となった。ただ、複数の自己免疫疾患を持つ被験者や前回の妊娠で流産した被験者では子癇前症の確率が高かったが、NMOSD発症は危険因子ではなかった。
研究者は「今回の研究の限界としてサンプルサイズが小さく、後ろ向き研究である」と前置きした上で、「妊娠前や妊娠中にNMOSDの疾病活動性を抑えることで、妊娠転帰が改善される可能性が示唆された」と述べている
引用元:
視神経脊髄炎、発症前後で流産増【米国神経学会】(m3.com)