長崎大学病院は、重症の妊産婦や新生児への高度な緊急医療にあたる総合周産期母子医療センターを院内に設ける計画を進めている。設置には県の指定が必要だが、中村知事は2日の県議会一般質問で前向きな姿勢を示した。産科・小児科医不足が懸念される中、同大が取り組む周産期医療の拡充計画が大きく動き出す。(南佳子)

 県医療政策課によると、総合周産期母子医療センターは、県内に大村市の長崎医療センターにしかない。同センターの利用率は昨年4月現在、新生児集中治療室(NICU)で102・8%、母体・胎児集中治療室(MFICU)で95%、症状が安定した新生児の回復治療室(GCU)で98・5%と、フル稼働が続いている。このため、佐賀、福岡など県外の医療機関に搬送する事態も起きている。

 同大で周産期医療は行っていたが、病院の再整備計画に伴い、よりリスクの高い患者を受け入れられる総合周産期母子医療センターを約8億円かけて設置することにし、2019年度の開設を目指した。開設すれば、▽1500グラム未満の低体重児の受け入れ▽重症妊娠高血圧症候群や切迫早産などリスクの高い母子を治療できるMFICUの運営――などが可能になる。

 中村知事はこの日、「周産期医療の充実は重要課題。大学病院に対し必要な支援を行う」と答弁。県は今後、建設費の補助などを検討する。医療政策課は「県北や離島も含め県全体で安心して出産できる環境づくりのために、2か所目の総合周産期母子医療センターが必要だと判断した。大学病院と連携し、指定に向け協議を進めたい」としている。

引用元:
長崎大病院 周産期医療拡充へ 2019年度センター開設目指す(読売新聞)