小さい子どもと外出するとき、近くにあると助かるのが授乳スペースとおむつ交換台。久留米市内には100カ所以上に「赤ちゃんの駅」として登録された公共施設や民間事業所があり、子育て世帯のお出掛けを応援している。

 赤ちゃんの駅は2006年度に東京都板橋区で始まったといわれ、全国に広がった。北九州市が作成したシンボルマークは、眠る赤ちゃんのそばに哺乳瓶などがデザインされ、のぼり旗やステッカーに採用する自治体が増えている。

 久留米市では10年度に登録施設の募集を始め、翌年度から事業スタート。授乳のためカーテンや間仕切りなどでプライバシーが確保されていることや、おむつ替えができる設備があるのを条件にしているという。誰でも無料で利用可能だ。

 当初は市内79カ所だったが、現在では102カ所(11月4日現在)で、図書館や保育園だけでなく家電量販店や自動車ディーラーなども登録。受け入れ時間は施設によって異なるが、ミルクを作るためのお湯を準備しているところもある。

 地域ぐるみで子育て支援する事業には、県の「子育て応援の店」もある。ベビーベッドなどの設備があるほか、商品の割引や粗品の贈呈などの特典が受けられるところもある。筑後地区には3700を超える店舗が登録している。

 赤ちゃんの駅の取り組みを担当する久留米市子ども政策課の砂川太さんは「社会全体で子育てを応援するため、登録施設をこれからも増やしたい」と話している。

=2015/12/01付 西日本新聞朝刊=


引用元:
「赤ちゃんの駅」100カ所突破 久留米、授乳、おむつ交換スペース [福岡県](西日本新聞)