■ラミナリア桿とは



ラミナリア桿とは、子宮口を拡張するために用いられる棒状の医療用の手術器具の一種です。医療機器の国際分類の基準において最も危険度の低いクラスに分類されています。

■どんな時に使用されるものなの?



陣痛が既に始まっているにも関わらず、子宮口が十分に開口していない場合に使用されます。また、出産予定日を過ぎても陣痛が来ない時など、妊婦さんや赤ちゃんの体調などに応じて産科医が必要であると判断した場合に、陣痛を誘発するために用いられます。ラミナリア桿は海藻で作られた棒状の手術器具で、子宮頸管内に挿入すると水分を吸って膨張し、その膨張した力で子宮口を広げていきます。

以下の場合に使用されることが多いです。

[母体側の理由]
@前期破水:陣痛が来る前に破水してしまうこと。そのままにしておくと赤ちゃんが感染してしまうため、分娩に向けた措置を行うことになります。
A妊娠高血圧症候群:軽度では問題ありませんが、重度で妊娠の継続が難しい場合は予定日より早く分娩する場合があり、ラミナリアを使用する場合があります。
B羊水過多:羊水が標準よりも多いことで、赤ちゃんやお母さんに疾患がある可能性を示します。疾患の程度が重く、妊娠の継続が難しい
C母体の内科的合併症にともなう疾患(腎疾患、心疾患など)
D 予定日の超過

[赤ちゃん側の理由]
@子宮内胎児発育遅延
A過期妊娠
B胎盤機能不全
C子宮内感染症
D巨大児など

■ラミナリア桿を使用する際の流れ



@膣腔と子宮腔部を十分に消毒します。
A子宮膣部前唇を、子宮膣部鉗子と呼ばれるハサミ型の医療用手術器具でしっかりと挟み、子宮を固定します。
B子宮ゾンデ診をし、子宮の大きさと向きを確認します。
C初産の妊婦さんの場合には、あらかじめ金属頸管拡張器で子宮頸管を拡張しておきます。
Dラミナリア桿の複数先端を子宮口内に挿入し、糸部に滅菌ガーゼを通し結び膣腔まで挿入します。
E挿入後24時間以内に必ず除去し、除去する際には糸を引かず、本体を子宮膣部鉗子で挟んでゆっくりと慎重に引き抜きます。

*子宮ゾンデ診とは…膀胱に尿を溜めた状態で、カテーテルを用いて子宮の曲がりや長さを調べる検査のことです。初産の妊婦さんの場合には、あらかじめ金属頸管拡張器で子宮頸管を拡張しておきます。

■ラミナリア桿の使用時の注意



@24時間以内に子宮内から除去します。
24時間を超えた使用は子宮内感染症や、子宮頸管の損傷の可能性があります。
A使用時は複数本使用します。
単数での使用は除去する際に本体が破損する可能性があります。
B子宮頸管や膣腔などに異常がある場合の使用は避けます。
母体や赤ちゃんの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
C使用は粗暴な扱いをしないようにします。
ラミナリア桿の本体および子宮に損傷を与える可能性があります。
D除去時、糸を引かず、ラミナリア桿本体を鉗子で挟みゆっくり除去します。
糸を引っ張ると、本体に損傷を与え本体の破片が子宮頸管内に残ってしまう可能性があります。




引用元:
ラミナリア桿ってなに?概要と使用方法(マイナビニュース)