親が育てられない子どもを匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運営する慈恵病院(熊本市西区)は13日、「赤ちゃんポスト」の名称を使いインターネット上で特別養子縁組をあっせんする団体があるとして、同病院のホームページ(HP)に「全く関係がなく、運営方針にも隔たりがある」と記載した。「関連していると誤解される可能性がある」などと説明している。

 同病院によると、この団体は大阪市のNPO法人。「インターネット赤ちゃんポスト」というサイトを運営し、あっせん事業の活動をサイトで紹介。慈恵病院は団体側とやりとりしたうえで(1)中絶を考えている人に「産んでくれたら最大200万円相当の援助」がありますと呼びかけている(2)開発中のマッチング支援アプリで「収益を見込んでいる」などと問題視し、記載を決めたという。

 特別養子縁組は、生みの親が育てられない幼い子と、血縁関係がない夫婦が法的に親子関係を結ぶ制度。営利目的のあっせんは禁じられている。

 この団体によると、あっせんに必要な第2種社会福祉事業の届け出をしており、昨年から開始。看護師らがスタッフで現在は1カ月に1組ほどのあっせんが成立、養父母には医療費や人件費などの費用が110万〜130万円必要としている。慈恵病院とは関係がないことをサイトに明示。団体の代表は取材に「検索ワードとして『赤ちゃんポスト』を使ってもらうことが相談につながり、赤ちゃんの命を救うことができる」と話した。

 これに対し、慈恵病院の蓮田健副院長は「(赤ちゃんポストに)頼らざるをえない人たちは切羽詰まって声を上げられない弱い立場の人たちで特別な配慮が必要。ネットでのビジネスととらえられることに危機感を持っている」と話している。


引用元:
ネットの「赤ちゃんポスト」 慈恵病院は「無関係」(朝日新聞)