育児にストレスはつきもの、そう思っていませんか?  初めてのことの連続でストレスがたまりやすい状況なのはたしか。ですが、ある心がけ一つでストレスフルな状況を変えることができるのです。

そこで今日は、育児相談室『ポジカフェ』主宰の佐藤めぐみが、“心のABC理論”を使った育児ストレス解消法についてお伝えしていきます。



■“悪い環境 =ストレス” と直結しないワケ

一般的に、私たちはストレスに陥ると、頭にこんな愚痴がよぎります。「○○な状況だから、ストレスになるのよ!」

○○にはこんな状況が当てはまります。例えば、

・パパを当てにできず、一人で育児をしているから

・自分の時間がまったくないから

・子供が泣き止んでくれないから

・いくら言っても、子供が言うことを聞いてくれないから

だからストレスになるのだと。

そして、帰りの遅いパパに嫌味を言ったり、言うことを聞かない子供を怒鳴ったりと、原因がパパや子供であるかのように八つ当たりしてしまいます。

でも、もしそうならば、このような状況に置かれた人がみんな同レベルのストレスを抱えるはずです。しかし、実際にはそうではなく、それぞれにストレス度が違います。

これまでに「あの人、ストレスに強いなぁ」というママに会ったことはありませんか?  同じ状況に置かれても、ストレスになるか、ならないかは、個人差があるのです。ではストレスに強い人は何が違うのでしょうか?



■「心のABCモデル」で見る、ストレスが起こるカラクリって?

アメリカの心理学の権威であるエリス博士が作った“心のABCモデル”がそれを説明してくれます。ABCとは、

A = Activating event

B = Belief about the event

C = Consequence

訳すと、

A =あるきっかけとなる出来事が発生!

B =その出来事をどう解釈するかによって

C =それに続く行動が導きだされる

という流れになります。

ポイントはBです。同じAにさらされても、Bの考え方次第で、Cのリアクションが変わってくるからです。一般的に、私たちの頭には、“A ⇒ C”の公式がインプットされていて、Bを意識していません。だから、冒頭で触れたように、

A:悪いことが起こったから>>>C:不安になる

A:相手が悪いことをしたから>>> C:頭に来る

と“環境がストレスを作っている”と感じてしまいやすいのです。“B”はその人それぞれの感じ方なので、目に見えない分、スルーされやすい傾向があります。それゆえ、”すべてがB次第”ということを意識することがストレス回避のポイントになります。



■ストレスになりにくいパターンを意識的に取り入れよう

<ストレスになりやすい”B”の例>

A =ストレスになりそうな状況が起こったとき

B =それを、「ムリ!」「最悪」と思ってしまうと

C =不安感、拒絶感が発生します

それにより、たちまちストレスを感じます。

<ストレスになりにくい”B”の例>

A =ストレスになりそうな状況が起こっても

B =それを、「なんとかやってみよう」「できるところから頑張ってみるか」と前向きに捉えることができれば

C =ストレスにはならず、逆に、いい意味でのチャレンジになります。



いかがでしたか?

育児の“困った!”を、上手く切り返せる人とそうでない人の差は、Bにあります。目に見えない分、意識することがポイントです。まずは、すぐに「ムリ」「ダメ」と拒絶せずに、「なんとかやってみよう」と自分に言ってみてください。そこから不思議とパワーが湧いてきます。



引用元:
「心のABC理論」で育児ストレスがスーッと消えて、不思議とパワーが湧いてくる!?(It Mama)