乳がんで右乳房全摘出手術を受けた元女子プロレスラーでタレントの北斗晶さん(48)の報道を受け、県内でも乳がん検診への関心が高まっている。しかし、市町が実施する検診の受診率は全国平均を上回っているものの、ここ数年は漸減傾向にある。乳がんの罹患(りかん)率は12人に1人と高いが、専門家は「乳がんは早期に発見すれば9割以上が治療可能。まずは乳がん検診を受診してほしい」と呼びかけている。

 「この画像の中で、しこりがある部分はどこでしょうか」。先月31日、県放射線技師会が県男女共同参画センター「あざれあ」(静岡市駿河区)で開催した乳がんの講演会では、参加者が実際のマンモグラフィー検診の画像を見ながら、がんの疑いのある悪性の石灰化の場所を探した。

 参加者からは「授乳と乳腺の石灰化は関係があるの?」といった質問が次々と挙がった。講師を務めた「聖隷健康サポートセンターShizuoka」所長の鈴木美香医師は「閉経後の肥満は乳がんの大きなリスク要因になる。乳がん検診の受診と日々の自己触診を始めてほしい」とアドバイスした。

 乳がんの罹患率は30代後半から増加し、閉経前後の40〜60代でピークを迎える。厚生労働省は指針で、40歳以上の女性について2年に1回の乳がん検診を推奨している。県内では、市町が実施する検診の受診率は45%(平成25年度)と全国平均の30・5%を大きく上回っているものの、23年度の45・7%、24年度の45・3%と比べると徐々に低下してきている。

 内閣府の調査では、がん検診を受診しない理由として、受ける時間がない▽経済的に負担になる▽がんであると分かるのが怖い−といった回答が上位にランクインしている。県疾病対策課は「検診は10〜20分ほどで終わるものが大半。無料クーポン券で受診できるものもあり、県のホームページや市町の保健センターで確認してほしい」と訴える。

 乳がん患者会「あけぼの静岡」代表の星野希代絵さん(59)は、38歳の時に乳房にあずき大の腫瘍ができたものの、良性と診断されたため、その後は検診を受けてこなかった。しかし、43歳になって胸の下にうめぼしのような赤い腫れを発見し、乳がんであることが判明。「がんといわれて途方に暮れ、退院後も病気のことばかり考えてしまった」と当時の気持ちを振り返る。

 「抗がん剤治療で髪の毛が抜けたときは刺激の少ないシャンプーを使うなど、体験者だからこそできる実践的なアドバイスがある」と星野さん。あけぼの静岡では月1回の交流会「あけぼのハウス」を開催しているほか、乳がんに関する電話での相談も受け付けている。問い合わせ・相談は星野さん(電)054・248・1690。

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引用元:
乳がん検診、関心上昇も受診率は漸減傾向 「早期発見で9割以上が治療可能」 静岡(産経ニュース)