はしかや風疹などのワクチンの予防接種で、「期限切れのワクチン」や「不必要な接種」など、健康被害につながりかねない事故が、2014年度の1年間で5685件にのぼっていたことが厚生労働省の調査で29日明らかになった。


 厚労省の予防接種・ワクチン分科会は29日に開いた会合で、2014年4月から今年3月末までに全国で発生した予防接種時に発生した事故を報告。


 それによると、5685件のうち最も多かったのが、次の接種までにあけなければならない日数を誤るといった「接種間隔の間違い」が全体の半数近い2777件。



 次いで「期限切れのワクチンの使用」が889件、接種の回数や対象年齢を誤るなど「必要のない接種」が660件、「対象者の間違い」も313件、「ワクチンの種類の間違え」も262件あった。


 なかには誤って接種医の手に刺さった注射針を交換せず、そのまま対象者に刺したケースや、使用済みの注射針を別の対象者に使用するなど、血液感染を起こしかねない事故も14件報告されたが、現時点で感染は確認されていないという。


 厚労省は予防接種法にもとづき、重大な健康被害をまねくおそれがある事故の報告を各自治体に義務付けている。


引用元:
予防接種事故 1年間で5685回 使用済み注射針も…厚労省(ハザードラボ)