岡山大病院は30日、記者会見を開き、超未熟児として生まれ、先天性の重い心臓病「ファロー四徴症」の女児=岡山県在住=に4月に手術を実施し、成功したと発表した。9月には追加の手術にも成功、近く退院できる見込み。

 執刀した心臓血管外科の佐野俊二教授は、体重千グラム以下の赤ちゃんで高度な心臓手術に成功したのは国内初で、世界的にも例がないと説明した。

 ファロー四徴症は、肺動脈が狭いため酸素を含む血液が十分に流れず、低酸素血症を起こす。

 女児は3月15日、体重895グラムの超未熟児で生まれ、ファロー四徴症と診断された。人工血管を使って、鎖骨下にある動脈から肺動脈にバイパスを作る手術を受け、9月の手術も無事に終えた。

 30日、病室で女児を抱き取材に応じた母親(30)は「娘が笑えるようにまでなって本当にうれしい。家族で出掛けるのが楽しみです」とほほ笑んだ。

 佐野教授は記者会見で「小さな赤ちゃんでも手術ができると証明できた。小さいからといって諦めないでほしい」と話した。


引用元:
「千グラム以下」超未熟児の心臓手術成功、国内初 岡山大病院(産経ニュース)