親の育児休業中、保育園に通う0〜2歳児を原則退園させる所沢市の「育休退園」をめぐり、運用撤回を求めて市と係争中の原告のうち2人が、子どもが10月末で退園処分とされたのを不服として、判決確定までの間、処分の執行を停止するようさいたま地裁に申し立てた。

 申し立てたのは、保育士の女性(28)と会社員の女性(33)。ともに8月に3人目の子を出産し、育休を取得。保育士の女性は次女が、会社員の女性は次男が市から在園継続を認められず、退園処分とされた。

 申し立ては23日付。保育士の女性は28日に県庁で会見し、「子どもにとって、保育園で過ごすことは生活の一部。保育園が私たちの生活を支えてくれていた。みんなが幸せに過ごせるよう、『育休退園』はなくしてほしい」と訴えた。

 会社員の女性も「(所沢市が)子育てしやすい街として子育て世代に魅力のある街になることを期待します」とコメントを寄せた。

 同じように退園処分の執行停止を市に求めた女性に対し、同地裁は9月末に申し立てを認め、子どもは判決確定までの間、いったん保育園に復園している。

 一方、原告側の代理人弁護士によると、一部の原告に対しては、市から23日までに在園継続を認める決定通知があり、訴えを取り下げたという。育休退園の運用撤回を求める訴訟の原告は7世帯9人になった。他に1世帯1人が子どもへの退園処分の取り消しを求めて市を提訴している。


引用元:
「育休退園処分、停止を」所沢の2人申し立て(朝日新聞)