産後、実家での暮らしも10日が過ぎ、子どものいる生活が少しずつ定着してきた。
両親は初孫につきっきり。息子の歓がちょっと目を開けるだけで
「おぉ、起きたのか!」
「誰に似てるかな〜よちよち」などと、終始笑顔で接している。
わたしの方はと言うと、相変わらず2時間半おきに起きては、授乳をする日々。
1日のうち、授乳している時間以外はほぼ目を閉じている息子。
生まれてまだ10日。小さな身体に小さな手足。
ただ眠っているだけなのに、どうしてこんなにもかわいいものか。
睡眠不足でぼやぼやの頭でも、息子を抱きしめれば何でも頑張れる気がした。
話は変わるが、夫とは高校時代の同級生同士。
そのこともあって、実家同士がとても近い。
初孫となった息子とこの時期一緒に生活できるのは、とても貴重なことだし、何よりの親孝行になると考え、わたしは次の日から、夫の実家でも一週間暮らすことにしていた。
世間では、嫁・姑問題が勃発し、夫の実家で産後過ごすことは稀なようだけれど、おかげさまで義理の両親とはとても仲が良くさせてもらっているし、きっと互いに良い時間を過ごせるだろう。そんな気軽な気持ちでいた。
翌日、揃えたばかりの赤ちゃんグッズを全て車に詰め込み、夫の実家へ。
大量のオムツに、下着、ベビーバス、赤ちゃんとは小さな身体の割に、必要な物が多い。
ちょっとした引っ越しをする気分だった。
わたしは、新しい環境で息子と、夫家族と過ごすことを楽しみにしていた。
義理の両親は、ふみ婆と、すみ爺。
初孫は最高にかわいいようだ。そして彼らは、孫をあやすときだけ、キャラクターが崩壊する。
「あら〜かわいいでちゅねえ〜」
「しょーか、しょーか(そうか、そうか)」
世の爺さん、婆さんは孫を抱っこしては、こうしてみんな赤ちゃん言葉になってしまうのだろう。
その日の夜はご馳走だった。
「ちゃんと食べて、元気になって、おっぱいがたくさんでるといいからね」
実家でも母が毎晩栄養満点のおいしい食事を用意してくれていたけれど、こうして義理の母も、わたしにとても尽くしてくれた。
あぁ、なんてありがたいこと。
夫も久しぶりに過ごす家族との時間がとても嬉しそう。
結婚して、家族になって、こうしてまた新しいメンバーを迎えられて本当によかった。
夕食を食べて息子の沐浴を終わらせ、「さぁ眠るか〜」とベッドに入るも…はて。眠れない。
しばらく目をつむっていても、刻々と過ぎていく時間。
0時、1時、2時…「おぎゃあ、おぎゃあ」その間にまた息子の歓が泣き出した。
すぐに抱き上げ、おっぱいをあげる。
満足したのかまた深い眠りに入る息子。
うーん、うらやましい。わたしもこうして誰かに抱っこされながら眠りたい。
眠気はMAXを迎えているのに、どうやっても寝付けないのは、どうしてだろう?
夫がちょっと寝返りをうっただけで音が気になってしまい寝付けない。
「はぁ、これは困ったな…」
わたしはこんなに神経質だったっけ?
目をつむりながら、眠ろうと努力してみたけれど無理だった。
その間、自分が小さかったときのことを思い出したり、その日の出来事を思い出したりしていたら、いつの間にか外が明るくなり朝になってしまった。
…しまった。眠れない。これは…どうしたものか。
その日以降、わたしは不眠気味になってしまった。
きっと、環境の変化のせいだ。おっぱいも数時間おきにあげないといけないし、眠れないのはなかなか辛いものである。
そんな中、かわいいはずの息子が泣き始めると
「わたしだって泣きたい」と悲しくなってしまい、一人息子を抱きしめながら部屋でしくしく泣いた。
ただ眠れないことでこんなにも追いつめられるとは、思っても見なかった。
こんなにもメンタル面が弱くなるとは、とほほ。
そんなある日、またしても事件が勃発するのであった…。
引用元:
おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.8 「あぁ、眠れない。産後の不眠問題」(excite)