【今月啓発月間 医師「常に自らチェックを」】

 元女子プロレスラーでタレントの北斗晶さん(48)が乳がんのため右乳房の全摘出手術を受けて以降、さまざまな啓発情報が発信される10月の「乳がん月間」とも相まって、兵庫県内の病院などでも乳がん検診や受診希望者が急増している。医師らは反響の大きさに驚きつつ、「どんなきっかけでも自分の体に関心を持つことは大切」と強調する。(中川 恵)

 北斗さんが翌日に手術を受けることを自身のブログで発表したのは9月23日。外科・乳腺専門医「さきたクリニック」(西宮市)は通常1日200〜300件というホームページのアクセス数が、一気に千件を超えた。

 岡本クリニック(神戸市中央区)では外来の問い合わせが通常の3倍近くになり、年内の予約は厳しい状況。検診車による乳がん検診を受け付ける県予防医学協会でも、1日平均30人だった予約が発表直後は150人となり、今も問い合わせが相次ぐ。

 新須磨病院(同市須磨区)は乳腺外来や乳がん検診に訪れる人が1日平均で10人ほど増えたという。澤田勝寛院長(63)は「毎年検診を受けている人が前倒ししたり、『心配で眠れない』と切羽詰まった様子で来たりしている」と話す。

 どうして、ここまで影響が広がったのか。さきたクリニックの先田功院長(57)は、北斗さんの初期症状が痛みだった点と、毎年検診を受けていたのに全摘出手術になった点を挙げる。特に問題がなくても乳房の痛みを感じることはあるが、北斗さんをめぐる報道で「乳がんでは」と敏感になっているという。

 一方、早期発見すれば、乳房の温存や治療方法の選択にもつながる。国は乳がん検診を「40歳以上、2年に1回」と指針で定め、それに応じて各自治体がクーポンを配るなどして推進している。

 先田院長は「受診者増に比例して乳がんが見つかる人の数も増えているが、検診を受けてから次の検診までに発症するがんもある。胸を触ってみるなど、普段から自分の体に興味を持ってほしい」と呼び掛ける。


 【PRイベント 神戸は11月7日】

 「乳がん月間」の10月は、各地で早期発見や検診の大切さを呼び掛ける「ピンクリボンフェスティバル」が行われている。神戸では同フェスの一環で11月7日、三宮・東遊園地を発着とした「スマイルウオーク」がある。

 定員は10キロが1350人、5キロが1650人(いずれも先着順)。終了後にはタレントの三船美佳さん、愛知県がんセンター中央病院の岩田広治副院長によるトークショーが予定されている。

 10月29日までに申し込みが必要で、一般1500円、中学生以下無料(定員に達していない場合、当日受け付けも。一般2千円)。申し込み専用ダイヤル0570・550・846(平日午前10時〜午後5時半)


引用元:
乳がん検診希望急増 北斗晶さん手術高まる関心(神戸新聞NEXT)