おむつ替えや授乳のできる施設「赤ちゃんの駅」がどこにあるのか分かるよう、北九州市が考案した表示マークの利用が全国50自治体に広がっている。すやすや眠る赤ちゃんに、おむつや哺乳瓶をあしらった可愛らしいデザインが「一目瞭然で分かりやすい」と共感を呼んだ。北九州市は、マークがシンボルとなって全国的に施設が増えれば、子育て中の親がもっと気軽に外出できる社会になると期待している。【高芝菜穂子】

 同市小倉北区の百貨店「小倉井筒屋」の子供服売り場には、赤ちゃんの駅のマークを掲げたベビーサロンがある。おむつ替え用のベビーベッドやミルク用のお湯が出るシンク、授乳室などを備え、赤ちゃんを抱いた母親が次々と利用。長男(8カ月)を連れた母親(34)は「買い物中に子供がぐずっても、すぐに駆け込めるので助かる」と話す。

 赤ちゃんの駅は子育て家庭の外出を応援するため、授乳などが可能な施設を自治体が登録する制度。東京都板橋区が2006年、全国で初めて公共施設で始めた。北九州市は08年に初めて民間施設も対象にして導入した。9月末現在で市民センターや児童館、百貨店、自動車販売店など388カ所が登録され、ホームページ(HP)で紹介されている。

 表示マークは導入時、赤ちゃんの駅が利用者に一目で分かるよう、プロによる複数のデザインから市民投票で決定した。自治体名を変えて使ってもらおうとHPで全国の自治体に呼び掛けたところ、次々と手が挙がった。福岡市や久留米市など福岡県内20自治体に加え、山口県下関市や大分県別府市、名古屋市、長野県中野市などにも広がる。

 こうした自治体の担当者からは「全国で北九州市のマークが普及し、なじみがあった」(千葉市)▽「自治体ごとに違うマークを使うより、統一されている方が市民にとってよい」(大津市)▽「マークが分かりやすくて、かわいらしい」(山口県宇部市)−−などの声が上がっている。

 同じく北九州市の表示マークを活用する栃木県足利市は、赤ちゃんの駅などが載った「子育ておでかけ安心MAP」(A2判)を無料配布。宇部市もテント型の「移動式赤ちゃんの駅」をイベント主催者に貸し出すなど、登録だけにとどめず、施設を積極的に使ってもらおうという動きも広がっている。

 北九州市の村上真一・総務企画課企画係長は「公共施設に限らず、数多くの民間施設に登録してもらうことで、企業や地域が一緒になって子育てを支援しようという意識が高まるのでは」と言い、表示マークがそのきっかけになることを期待している。

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引用元:
赤ちゃんの駅:「一目瞭然」北九州発の表示マーク、全国に(毎日新聞‎ )