肥満によって、乳房の脂肪細胞を囲む「細胞外マトリックス」が硬くなり、腫瘍の成長に適した環境にしていると分かった。
肥満だと乳がんのリスクは高く
米国コーネル大学のソ・ボリ氏らの研究グループが、サイエンス・トランスレーショナル・メディシン誌において2015年8月19日に報告。同大学が紹介している。
研究グループによると、肥満の女性は乳がんのリスクがより高く、予後はより悪い。その理由についてはよく分かっていない。
研究グループは乳房組織のがんへの影響について検証した。
肥満の人に多い細胞に問題か
肥満の女性は、標準体重の女性と比べて、脂肪細胞に「筋線維芽細胞」という傷を治す細胞が多くなっている。さらに、細胞は「細胞外マトリックス」という細胞を囲む化合物を分泌する。
筋線維芽細胞が細胞外マトリックスを作ると、組織を硬くしていた。
腫瘍のない女性の乳房組織を調べたところ、標準体重の人よりも肥満の人の方がマトリックスに硬さがあった。
硬いとがんを成長させる
脂肪組織は脂肪細胞と脂肪間質細胞から成り、細胞外マトリックスも含まれている。
研究グループは、動物実験で脂肪間質細胞を分離させて、マトリックスを作ってみた。
肥満の状態だと、マトリックスによって腫瘍細胞は成長。マトリックスの硬さによって、細胞行動が変わっており、硬くなるとがんの成長が促していた。
カロリーを減らすと軟らかく
動物実験ではカロリーを減らすと、乳房脂肪体のマトリックスの硬さが減った。
がんの治療法につながる可能性がある。
引用元:
硬い乳房細胞はがんを促す 肥満の女性で検証(Medエッジ)