性機能だけでなく、うつやメタボのリスクも高めることが分かってきた男性更年期障害。原因は男性ホルモン(テストステロン)の低下でした。潜在的な患者数は600万人、専門外来も誕生し始めた男の病≠ノ迫ります。
男性ホルモン(テストステロン)が低くなると、メタボになる。メタボが怖いのは動脈硬化につながり、ひいては心筋梗塞や脳梗塞へと進むことだ。メンズヘルスクリニック東京・男性更年期専門外来の辻村晃順天堂大浦安病院泌尿器科先任准教授は、動脈硬化と男性ホルモンの関係を調べた。
「頸(けい)動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT)というエコーで頸動脈の動脈硬化の程度をみる検査で、テストステロンが低い人はIMTが高かった。頸動脈の壁が分厚くなっている、動脈硬化が起こっているということです。逆にテストステロンが高い人はIMTが低い。テストステロンと頸動脈の肥厚度は関係していました。海外ではテストステロンを1年補充したら、IMTが下がったというデータも出ています。テストステロンを補充すると、分厚かった壁が薄くなります」
メンズヘルスクリニック東京では、総合検査の「男性力ドック」でPWV(脈波伝播速度)の検査をしている。やわらかく弾力性がある血管では血液はゆっくり流れるが、動脈硬化が起こって血管が硬くなると、血液の流れが速くなる。そのスピードから血管の硬さ、動脈硬化の進行を調べる検査だ。
「テストステロンが高くなるとスピードが遅く、低いとスピードが速くなります。物理的な分厚さを見るIMTだけでなく、硬さを見た検査でもテストステロンは関係しています。これもテストステロンを補充したらPWVが良くなったというデータが海外では出ています。テストステロンは動脈硬化を改善させる可能性があります」(辻村先任准教授)。
血管の硬さには、年齢や糖尿病が関係していることが知られるが、辻村先任准教授は「もう1つの因子は男性ホルモン。男性ホルモンが下がると動脈硬化が起こるリスクが高まる」と話している。(取材協力・メンズヘルスクリニック東京)
引用元:
男性ホルモンが動脈治す/男性更年期障害(日刊スポーツ )