不妊の原因に新しい要素が浮上しているようだ。まだ関与の形には不明は残るものの、今後、注目される可能性もある。

卵巣と精巣で発見
 米国セントルイス、ワシントン大学の研究グループが、細胞の生物学についての専門誌であるセルメタボリズム誌で報告。同大学も2015年6月に紹介しているもの。

 その要素とは、「核小体低分子RNA(snoRNA)」と呼ばれるもの。これまで細胞の器官と関係していると知られていたが、研究グループによると、生殖機能との関係は指摘されたこともないものだった。

 研究グループは、このたびネズミの卵巣と精巣でsnoRNAが多く存在すると発見。

 その仕組みを調べていったところ、誕生のときに多くなり、性的な成熟の時点で低くなるといった特徴があると分かった。

ステロイドの生産を左右
 さらに、性ホルモンを左右していると見出している。

 性ホルモンは、ステロイドから作られると知られている。研究グループが見つけたところによると、snoRNAが多くなると、ステロイドの生産を低下させて、snoRNAが少なくなると、ステロイドの生産を上昇させるという影響が及ぶと分かった。

 具体的には、ステロイドの原料になるコレステロールのミトコンドリアへの運搬をコントロールしていたのだ。ミトコンドリアでコレステロールからステロイドが作られるので、ここに関係してくることになる。

妊娠維持にもつながるか
 snoRNAが少なくなると、妊娠が早まるかまだ不明ながら、女性ホルモンにつながるプレグネノロンとプロゲストロンのレベルが高まると分かった。妊娠を維持するために必要になるものだ。

 研究グループはsnoRNAが生殖で意味を持つとは夢想だにしなかったと指摘。さらに検証が必要と説明する。

 不妊の解決に何らかの前進をもたらすかもしれない。

文献情報
New clues in mice link cholesterol to fertility



引用元:
不妊症の解決にヒント?生殖と接点知られていない「核小体低分子RNA(snoRNA)」が関与(Medエッジ)