妊娠は「命を授かった!」という喜びがある一方で、妊娠中は体調が優れないことが多かったり、出産の不安があったりと心身共に疲弊してしまう事も多いかもしれません。

その上、「出産にいくらかかるの?」「子育てにかかるお金はどれくらい?」など、経済的な不安もあるかと思います。

今回は、ファイナンシャルプランナーでもあり、現在妊娠9カ月でもある著者が出産における貸付制度についてお伝えいたします。

■出産費貸付制度って何?

日本は、国民皆制度を取り入れていますので、必ず何かしらの健康保険に加入しています。(旦那さんなどの扶養に入っている方も健康保険に加入していることになります)

出産においては、加入している健康保険から『出産育児一時金』42万円が必ず支給されます。

ただし、これは“出産後(※)”に支給されるものです。

※ その他、妊娠4か月を超えて(85日以上)いれば早産・死産・流産(人工流産を含む)を問わず、出産育児一時金は支給されます。

■出産費貸付制度って何?

『出産育児一時金』は出産後の支給のため、出産費用を先に用意できない方は、不安に思うかもしれません。

出産に関する資金が足りないという方は、『出産費貸付制度』という制度を使って、出産一時金の一部を無利子で前借りすることができます。

(1)出産予定日まで1か月以内の方

(2)妊娠4か月(85日)以上の方で、病院・産院等に一時的な支払を要する方

であれば、一時金の8割程度(加入している健康保険によって違うことがあります)の貸付が可能です。42万円の8割ですから、最大33万円の貸付が可能です。

出産一時金の支給は申請から3〜4週間かかるので、以前はひとまず自己資金で病院への支払をしなければいけませんでしたが、

今は出産の際の分娩費や入院費に関しては、“直接支払制度”という制度を医療機関へ申請する事により、出産一時金42万円が自動的に医療機関の支払へ充てられるようになっています。(“直接支払制度”が使えない医療機関もありますので、ご確認下さいね。)

出産費用が42万円を超えれば、追加の支払が必要になり、42万円未満であれば、後で申請すればお金は返ってきます。

出産費以外の資金が足りない方、直接支払制度が使えない医療機関で出産を考えられている方で、手持ちのお金がない方は、貸付制度をおススメします。

■出産費貸付を受ける際の注意点

貸付制度を受けると、“直接支払制度”は使えません。

つまり、産後の医療機関への支払は、全て自分の手元のお金から支払う事になります。

(出産一時金42万円から貸付したお金を差し引いた残りは、申請後に支給されます。)

貸付したお金は、出産までの治療費などとして使えますが、借り過ぎてしまうと、後々資金不足になることがありますので、注意が必要です。

妊娠中の異常で入院した場合は、『高額療養費制度』をご利用ください。

また、帝王切開が予定されている方、妊娠中もしくは産後の入院が長期化しそうな場合は『限度額適用認定証』を申請しておけば、医療機関での支払額が少なくなったり、後から自己負担限度額を超えた金額が払い戻されたりします。

(限度額適用認定証の交付には1週間ほどかかりますので、余裕を持って申請して下さい。)

■申請はどこに?

加入されている健康保険にお問い合わせください。

国民健康保険の場合は、市町村役場、お勤めの健康保険に加入の場合は、お勤め先となります。

いかがでしたか?

妊娠、出産は、何が起きるか分かりません。

健康保険には出産時に使える制度がたくさんあります。ケースバイケースで、制度を上手に活用していきましょう。

また、正常分娩で保険適用の治療を受けていない場合ですと、民間の生命保険からの給付も受けられませんが、帝王切開や入院中の異常による入院の場合は、民間の保険給付を受けられるので

忘れず、請求してくださいね。

(冨士野喜子)

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引用元:
お金の不安を解消!妊婦さんが安心して出産できる「出産費貸付制度」って?(マイナビニュース)