乳がんの「部分乳房切除」の手術ではどれくらい組織を除くか。
「キャビティー・シェーブ・マージン(CSM)」と呼ばれる多めの手術が意味を持つようだ。
がんの切り口のがん細胞に注目
米国エール大学の研究グループが6月までシカゴで開催された2015年の米国臨床がん学会(2015ASCO)で発表。有力医学誌ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌でも2015年5月30日に報告しているもの。
研究グループによると、米国では毎年30万人近くの女性が乳がんと診断されている。その半数が部分乳房切除という乳房を取りきらない手術を受けている。
手術受けた20%から40%の人では切り取った組織の切り口に近い場所にがん細胞が確認できる。がん細胞が切り口に存在すれば、2回目の手術を行う。
キャビティー・シェーブ・マージンとは?
研究グループは最初の手術の時に、「キャビティー・シェーブ・マージン(CSM)」として知られる余裕を持って多めに組織を除くと、どれだけ2回目の手術の必要を減らせるか検証している。
研究では235人のステージ1からステージ3の乳がんを患う女性を調査した。
まずは部分乳房切除の手術を通常の通り行って、その上で2グループにランダムに分けて、一方では追加でキャビティー・シェーブ・マージンを取り除き、もう一方ではキャビティー・シェーブ・マージンを取り除かないという選択を取った。
半減させる効果
ここから切り口のがん細胞を確認できる確率を半減させると判明した。
しかも、外見を変えることもなく、合併症の率も増やさなかった。
手術を受けた人は5年間追跡調査して、今後は再発率までの影響も確認する予定となっている。
見た目や合併症を増やさないという点からは、やや多めに手術で組織を取る方法は参考になりそうだ。
文献情報
Removing more tissue during breast cancer surgery reduces by half the need for second procedure By Vicky Agnew
Chagpar AB et al.A Randomized, Controlled Trial of Cavity Shave Margins in Breast Cancer.N Engl J Med. 2015;373:503-10.
引用元:
乳がん手術では「キャビティー・シェーブ・マージン(CSM)」が大切に(Medエッジ)