エクストラバージンオリーブオイルを追加した地中海食は乳がんの防止に良い効果を持つようだ。

3種類の食事を比較
 スペインのナバーラ大学の研究グループが、内科学分野の専門誌であるJAMAインターナル・メディシン誌のオンライン版に2015年9月14日に報告した。

 乳がんは女性のがんとしてとりわけ重要となる。

 研究グループによると、2008年以来全世界で20%増えている。これまで地中海食が乳がんの危険性を減少させると報告されてきている。

 今回、研究グループは、地中海食と低脂肪食に関係した取り組みが乳がんの発生にどのように影響するかを検証している。
「プレディメド(PREDIMED)研究」と呼ばれるスペインの研究で、2003年から2009年の間に、心臓と血管の病気リスクを持った女性4282人を集めて調べている。年齢は60歳〜80歳。

 3つのグループにランダムに分けて、「エクストラバージンオリーブオイルを加えた地中海食」グループ、「ミックスナッツを加えた地中海食」グループ、「脂肪を減らした食事」グループの健康への影響を比べている。

乳がんの発生率を減らす
 平均4.8年の追跡の後、研究グループは乳がんの発症を35人確認している。1000人年当たりの発生率は、エクストラバージンオリーブオイルを加えた地中海食グループが1.1人、ナッツを加えた地中海食グループが1.8人、低脂肪グループが2.9人だった。人年は追跡人数を追跡念図うでかけた単位。

 乳がん発症の危険性は、エクストラバージンオリーブオイルを加えた地中海食のグループが0.32倍、ナッツを加えた地中海食グループが0.59倍となった。

 一年ごとの影響を分析すると、カロリーの中に占めるエクストラバージンオリーブオイルの比率を5%高めるごとに乳がん発症の危険性は0.72倍になると分かった。

 今回の研究は、さまざまな分析の中で見つかった結果で、人数も少ないものの、今後の検証によってはオリーブオイルの乳がん防止効果に注目も集まるかもしれない。

文献情報
Toledo E et al. Mediterranean Diet and Invasive Breast Cancer Risk Among Women at High Cardiovascular Risk in the PREDIMED Trial: A Randomized Clinical Trial. JAMA Intern Med. 2015 Sep 14.[Epub ahead of print]



引用元:
乳がん防止に「エクストラバージンオリーブオイル」、地中海食で効果(Medエッジ)