◎事前の準備解説/交流サロン開設

 宮城県石巻市は10月から、助産師による産前、産後の女性の総合ケア事業に乗りだす。県助産師会に委託し、市内の子育て支援センターで出産や育児に関する講座などを予定。東日本大震災の影響で産科が減少し出生率が全国平均を下回る地域で、妊産婦を総合的に支援する体制づくりを目指す。
 市は本年度を試行期間と位置付け、ニーズを把握した上で2016年度に本格実施に移行する。
 これまで市が実施してきた市役所での妊産婦の個別相談に加え、本年度は(1)妊婦と家族(2)祖父母世代(3)産後の母子−を対象にした三つの企画を展開する。
 妊婦と家族向けの教室では、助産師が出産に必要な準備や子育てのポイント、産後の女性のケアを解説する。祖父母世代向けの講座では、嫁世代とのギャップを埋めるため、最近の妊娠・出産をめぐる状況を説明。産後の母子を対象にしたサロンを開設し、相談・交流の場を設けることで母子の孤立防止を図る。
 いずれも参加無料。開催時期は市報や市の子育て支援サイトで告知する。
 市は、16年度からの出張型の企画導入も検討中。市内の子育てサークルや企業に助産師を派遣し、子育て世代が働きやすい職場環境の整備に理解を促す。
 新事業は、市の若手職員有志でつくる少子化対策プロジェクトチームがことし3月、亀山紘市長に提言した内容を具現化した。
 市によると、女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示す「合計特殊出生率」は1.34(2013年)で、全国の1.43を下回る。市健康推進課の沓沢はつ子課長は「震災で市内の産科が減少し、妊婦の不安感は増している。必要なサービスを提供できるよう意見を聞きながら改善し、子育てしやすいまちづくりにつなげたい」と話す。

引用元:
悩む妊産婦 助産師がケア 石巻市新事業(河北新報)