これまで有効な治療法がないとされていた、抗がん剤抵抗性の卵巣がんの人に対して、抗 PD-1 抗体「ニボルマブ(一般名、商品名はオプジーボ)」の効果が検証され、その有効性が確認された。中にはがんが消失するほどの効果を示す場合もあった。

 京都大学大学院医学研究科婦人科産科学分野のM西潤三氏、小西郁生氏らの研究グループが、行ったものだ。9月10日に同大学が発表している。

治療法のない抗がん剤抵抗性の卵巣がん

 女性のがん、卵巣がんは自覚症状がないため発見されにくく、発見された時には既に進行している場合が多い。

 卵巣がんには有効な免疫療法がなく、手術療法や抗がん剤による化学療法が行われるが、がんが再発して抗がん剤への抵抗性をもってしまった場合には適した治療法がないため、一刻も早い有効な治療法や治療法の開発が望まれている。

 抗PD-1抗体は、メラノーマ(悪性黒色腫)、非小細胞肺がん、腎がんなどに使用される免疫療法の薬だ。

 がん細胞は、自身が免疫細胞から攻撃されないように身を守るために備えている仕組みを持つが、この薬はがんでその仕組みであるPD-1/PD-L1 経路をブロックできると分かっている。このタイプの薬は「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれている(日本発の免疫チェックポイント阻害薬「ニボルマブ(オプジーボ)」、欧州で悪性黒色腫(メラノーマ)治療に迅速認可を参照)。

 以前の研究で、卵巣がんにおいて、このPD-1/PD-L1 経路が発見されており、同様の薬を使用できるのではないかと考えられていた。

20人中3人に効果、副作用も軽く

 研究グループは、抗がん剤に対して抵抗性を持つ卵巣がんの人に対して、ニボルマブによる臨床試験を行った。

 各10人に対し低容量1mg/kg、高容量3mg/kgで、2週間ごとに点滴を行い、病状の悪化がない場合は1年間の投与を行った。

 結果として、20人中2人で完全に腫瘍が喪失し、1人で腫瘍が縮小した。副作用は肝臓の酵素上昇、甲状腺機能低下症、リンパ球減少、発熱、関節痛、皮疹などが見られたが、いずれも軽度と言う。

 今回、2人ではあるもののがんが消えるほどの効果が見られたため、今後はニボルマブやそれ以外のPD-1/PD-L1 経路阻害薬についても、米国などで臨床試験が行われるという。



文献情報

卵巣がんに対する抗PD-1 抗体(ニボルマブ) 免疫療法の有効性と安全性―新たな卵巣がん治療に繋がる世界初の医師主導治験―、京都大学



(Medエッジニュース)


オススメ情報


写真はイメージ。記事と直接の関係はありません。

【話題沸騰】自宅でできるエクササイズ

「WEBGYM」、もうはじめてる?PR

https://www.mededge.jp/b/heal/16822


























引用元:
抗がん剤抵抗性の卵巣がん消失も、「ニボルマブ」の効果を確認、京都大学が報告(Medエッジ)