福岡県水巻町の遠賀中間医師会館で8月22日にあった第191回患者塾。「がんの超早期発見法と最新治療」のテーマのうち、婦人科系の分野について、専門家が詳しく話した。
◆婦人科で超音波診断を
◇親戚に患者2人、卵巣がんが心配 福岡県飯塚市の女性(40)
下腹部痛やトイレが近いなど、卵巣がんが疑われる症状があり、検査をしましたが、異常なしでした。親戚に卵巣がんが2人いて心配です。
下川さん 遺伝性の卵巣がんは全体の5〜10%とされ、ほとんどは遺伝と無関係な孤発性です。卵巣がんには、子宮頸(けい)がんのようなスクリーニング(簡便な選別検査)法はありません。婦人科で超音波診断を受け、腫瘍を早めに見つけてもらうのが一つの方法です。
安藤さん 卵巣がんや乳がんでは、2親等以内に若くして発病した人がいる家系は注意した方がいいです。ただ遺伝子検査は、家系の精査や専門のカウンセリングが必要で、簡単にできる検査ではありません。
◆細胞診だけは毎年受けて
◇未婚娘の性交渉、子宮頸がんは? 神奈川県の女性(56)
未婚の娘に17歳ごろから性交渉があったことを知りました。その後も複数の男性と関係を持ったようで、子宮頸がんが心配です。
安藤さん 性交渉を始めるとヒトパピローマウイルス(HPV)が女性の体に入ってきますが、9割は自然に消えてしまいます。ただ10歳とか12歳とか性交開始年齢の早い人、何人も相手が変わったという人はがんのリスクが高くなります。
小野村さん 子宮頸がんの検査にはどういうものがありますか。
安藤さん 子宮頸部の細胞をこすり取り、がん細胞や前がん状態の細胞がないか顕微鏡で観察する「細胞診」があります。また、近年、ウイルスのDNAを採取した細胞から直接検出する「DNA検査」が注目されています。国内では細胞診が主流ですが、諸外国では両者を併せた検査を実施する国が増えています。ただDNA検査は健康保険が使えないため、まずは細胞診を毎年受けてもらえればと思います。
下川さん 細胞診は人によって見逃しが出る可能性もあります。DNA検査は数値として正確に出てきますので、異常を見つけやすいです。日本では副作用の関係で2年前から子宮頸がん予防ワクチンの接種が止まり、再開のめどが立っていないので、スクリーニングの見過ごしを減らすことが大切だと思います。
なお65歳以上で、細胞診を数年間受けて異常がなくDNA検査も陰性なら、その後は検診を受けなくても構いません。
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第192回患者塾「男の頻尿女の頻尿」は26日午後5〜7時、鹿児島市谷山中央の南日本薬剤センター薬局本店で。入場無料。
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◇出席された皆さん
市来嘉伸さん=遠賀中間医師会おんが病院呼吸器外科部長(福岡県遠賀町)▽伊藤重彦さん=北九州市立八幡病院副院長(外科)▽下川浩さん=真田産婦人科麻酔科クリニック医師(福岡市、産婦人科)▽安藤由起子さん=安藤ゆきこレディースクリニック院長(北九州市、産科・婦人科)▽津田文史朗さん=遠賀中間医師会会長(福岡県水巻町、小児科・アレルギー科)▽田中孝一さん=遠賀・中間薬剤師会会長(同県水巻町)▽東博和さん=南日本薬剤センター薬局薬剤師(鹿児島市)▽松村龍彦さん=安原・松村・安孫子法律事務所弁護士(福岡市)
▼司会
小野村健太郎さん=北九州市立大大学院特任教授、おのむら医院院長(福岡県芦屋町、内科)
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◇質問は事務局へ
〒807−0111
福岡県芦屋町白浜町2の10「おのむら医院」内
電話 093・222・1234
FAX 093・222・1235
引用元:
患者塾:医療の疑問にやさしく答える がんの超早期発見法と最新治療/中 /福岡(毎日新聞)