1歳3カ月で亡くなったわが子が生きていた証しを残そうと、筑後市上北島の永松修さん(36)、実佳子さん(33)夫婦が絵本「めばえちゃんとこんぺいとう」を出版した。永松さん夫婦の長女めばえちゃんを主人公に、絵もストーリーもすべて夫婦で生み出した。夫婦は願う。「絵本を通じて多くの人がめばえと出会い、生きることの意味を考えてほしい」
めばえちゃんは2013年7月2日、久留米大病院で生まれた。予定より4カ月早く、体重510グラムの超早産児・超低出生体重児だった。「命が芽生えますように、優しい気持ちが芽生えますように」という願いを込め名付けた。
生まれつき肺に疾患を抱え、すぐに新生児集中治療室に入院。大人でもつらい治療を続けたが、人工呼吸器を外すこともできず、14年10月8日に亡くなった。
2人とも落ち込むだけだったが、修さんがめばえちゃんが天国にいることを想像して1枚の絵を描いた。呼吸器を外し、ひつぎに入れた黄色い洋服とピンクの帽子をかぶってお日様の下で笑顔を見せている。「息をすること、家族で暮らすこと、日常の尊さをすべてめばえに教わった」と気づき、絵本作りを決めた。
絵本は、めばえちゃんが空の星をコンペイトーだと思い、頑張って取ろうとする物語。なかなか取ることができず泣きだしてしまうが、最後は友達に支えられみんなで仲良くコンペイトーを食べることができた−。夫婦は絵本ができてから「多くの人に支えられて生きためばえの人生そのもの」と感じたという。
絵本を読んだ人からは「生きることは当たり前ではなく、感謝することだと気付かせてもらった」などの声が寄せられたという。2人とも特別支援学校の教員だが、受け持つ子どもたちを「みんな頑張ってここまで生きてきたんだ」と見るようになったという。
B5判上製32ページ、税別1200円。石風社=092(714)4838
引用元:
天国の娘 絵本に生きる 筑後市の永松さん夫婦が出版 1歳3ヵ月「日常の尊さ教わった」 「支えられた人生」実感(西日本新聞)