妊娠をきっかけに便通がよくなる人、便秘になる人と様々なようです。便秘予防の対策をしているのに頑固な便秘が解消しないと悩む妊婦さんに対して、看護師さんたちはどのようなアドバイスをしているでしょうか。

■便秘についての相談:「妊娠安定期からの便秘の改善法は?」


『現在、妊娠5カ月です。妊娠前は便秘体質でしたが、妊娠初期はむしろ軟便に悩まされていました。しかし安定期に入ると頑固な便秘が始まりました。食事はできるだけ食物繊維の多いものを取り入れ、運動も散歩やマタニティビクス、ヨガを行っていますが、時々出るのはコロコロの便でスッキリ感がありません。悪化して気分が悪くなると病院で処方された下剤を服用しますが、習慣化したくはありません。どうすれば便秘は改善されますか。(30代・女性)』


■妊娠がきっかけで起こる便通の変化とは


妊娠初期はホルモンバランスやつわりなど、中期以降はお腹が大きくなることが便通に影響します。

『妊娠初期の下痢は、ホルモンバランスの乱れからくるものだと考えられます。妊娠初期では特に珍しくない症状のようです。もしくは、つわり症状や嗜好が変わって下痢をしやすい食生活だったからかもしれません。(看護師)』


『妊娠してお腹が大きくなってくると、腸が圧迫されて動きが悪くなります。(産科看護師)』


■食事と運動、水分を充分に摂ることが便秘対策に


食事に注意して無理のない運動を続けてください。胎児を育てるため血液の材料となる水分が必要なので、水分不足で便秘になっている可能性があります。食事を除き、1日2000mlを目安に水分を摂るようにしましょう。

『これまで同様、繊維質のものを多めに食べて、体調のよいときは散歩やヨガを続けてください。入浴時にお腹のマッサージをするのはよいですが、張っているときは控えましょう。飲み薬の下剤に抵抗があるようなら、座薬や浣腸もあるので、主治医に相談してください。(産科看護師)』


『今は、羊水を蓄えるために体内で水分を必要とする時期です。毎食きちんと食べた上で、1日に摂取すべき水分量を摂りましょう。運動を続けつつ、水分摂取量を見直してみてください。(看護師)』


『赤ちゃんの身体を作るためにはたくさんの血液が必要で、血液を作るためには水分が必要です。水分不足のために便秘になっているとも考えられます。水分の摂り過ぎはむくみの原因になりますが、汗をかきやすい季節で運動をしている場合には、1日に2000mlを目安に水分を摂るようにしてください。おすすめはタンポポ茶です。ノンカフェインで繊維質が豊富、血流をよくし、母乳の出もよくなるといわれており、産後も飲み続けられます。(産科看護師)』


妊娠するとホルモンバランスやお腹が大きくなることで便通の状態が変わってきます。便秘の改善には、食物繊維の多い食事をすること、適度な運動の他に、胎児の成長にも必要な水分を1日2000mlを目安として摂取するとよいようです。


引用元:
妊娠初期は軟便、安定期から頑固な便秘に・・・改善法は?(マイナビニュース)