こんにちは、幼児教育研究家平川裕貴です。

「母乳神話」と言われる言葉がありますが、子どもを産んだら「母乳で育てましょう」と言われますね。

もちろん、母乳は赤ちゃんのために分泌されるものですから、母乳育児が、何の問題もなくできるならそれに越したことはありません。

でも、母乳育児ができないからと言って、苦しむ必要はないかもしれません。

今日は、母乳育児ができなくて「自分はダメなママかも」と悩んでいるママに、先日アメリカで発表された研究結果を参考に、母乳育児のデメリットについてお伝えします。

母乳育児がもたらす危険性

アメリカのハーバード公衆衛生スクールと複数の研究者たちによると、ある種の産業化学物質は、癌や免疫機能の低下をもたらすといいます。

PFAS(パーフルオロアルキルスルホン酸類)を含む関連過フッ素化合物と呼ばれる化学物質は、防汚繊維、防水服や食品包装材や塗料など多くの製品に使われていましたが、アメリカでは、人体に与える危険性から2002年に生産が禁止されました。

でも、それらの物質がある日突然消滅したわけではありません。

この有害化合物の影響を調査した結果、食物連鎖で身体の中で濃縮されて、長く体内にとどまり、内分泌や免疫システムの機能不全を起こす可能性があるといいます。

そして、恐ろしいことに、これら有害化学物質は、母乳を通じて赤ちゃんに取り込まれていくというのです。

知らないうちに有害物質が体に溜まっている

私達の生活は化学物質のお蔭で、著しく便利になりました。

住宅建材や電化製品にも、衣類や食料品にも多くの化学物質が使われ、私達はその恩恵を日々受けて生活しています。

でも、残念ながら、それら化学物質の中には人体に有害なものも数多くあります。

そして、私達は、食品添加物や残留農薬として、知らず知らずの間に多くの化学物質を体内に取り込んでいます。

ご存知の方も多いと思いますが、作家の有吉佐和子さんの有名な著書に『複合汚染』というのがあります。

もう40年も前に書かれた本ですが、この本は、化学物質による汚染の危険性を述べるとともに、人体に取り込まれた多くの化学物質が、体内で何らかの作用を起こし有害物質となる可能性があると警告しました。

そういう意味では、人類はいまだに人体実験を行っていると言っても過言ではないかもしれません。

買ってまで母乳。ママを悩ませている「母乳神話」

今回、アメリカの研究結果をご紹介しましたが、有害物質が母体から胎児へ、また母乳から赤ちゃんへ取り込まれていくことは、日本でもずい分前から言われています。

ただ、どの化学物質がどのような害をもたらすのかは、一つ一つ長い時間をかけて検証していくしかないのです。

言えることは、もしかしたら、ママとなったあなたの身体にも有害化学物質が蓄積されているかもしれないと言うことです。

もしそうだとすると、極端な言い方をすれば、母乳を通じて赤ちゃんに有害物質を飲ませることになるかもしれないのです。

また、少し話は違いますが、最近母乳育児にこだわるあまり、インターネットで母乳を購入。そうしたら、それが細菌だらけの粗悪品だったいうことがニュースになりました。

これは、「母乳神話」に付け込んだ悪質な商法ですが、安全性も定かでない、誰のものかもわからない母乳にまで頼ろうとしてしまうのは、それだけママが追い込まれているということでもありますね。

あなたと赤ちゃんに合った方法は?

確かに日本小児科学会でもアメリカ小児学会でも母乳育児を推奨していますし、何より人間も動物ですから、赤ちゃんが母乳で育つと言うのはごく自然なことです。

ただ、現実問題として母乳育児ができないママ達もいます。

そういうママ達が、そのことで精神的に追い詰められたり、後ろめたい思いをすることは、ママにとってはもちろん、赤ちゃんにとってもよくありません。

現代の社会では、母体そのものが汚染されていることもあり、また仕事を持つ女性がこれだけ増えているのですから、母乳にこだわらず、それぞれの事情に合わせて、ミルクの利用やミルクとの併用を考えるといいでしょう。

今では母乳に含まれる成分を配合した粉ミルクなどもありますから、上手に導入していけばいいと思います。

母乳で育てることが一番良い方法であることは言うまでもありませんが、母乳育児であろうとなかろうと、ママ達が、おおらかな気持ちで、楽しく育児に取り組むことが何よりも大切です。


引用元:
「母乳」にも危険がある! ミルク・完母育児のメリットデメリット(マイナビニュース)