室蘭市の青山剛市長は25日、市役所で記者会見を開き、9月7日開会予定の第3回市議会定例会に提案する一般会計補正予算案など議案20件を示した。同予算案は歳入歳出に3億6485万5千円を追加。子宮頸(けい)がん予防ワクチンの接種による健康被害に対する医療費支援を盛り込んだ。補正後の総額は総額は447億9414万9千円。







 支援の対象者は1人で、2012年(平成24年)5〜12月に市内の医療機関で接種したが、14年2月から筋力低下などの体調不良が続いている。今年1月に医薬品医療機器総合機構(PMDA)に給付申請を行い、現在審査中。

 支援策は、医療費の保険適用分は自己負担額の全額、保険適用外分は自己負担額の2分の1(上限5万円)を支援し、医療手当を毎月3万6千円支給する。事業費は96万3千円。期間は10月〜来年3月。保健福祉部は「審査結果が出るまでこの支援策で対応する」方針。道内では、恵庭、美唄の両市に同様の制度がある。

 青山市長は「家族の経済的な負担が増えている。政府の判断が定まっていないことや家族の状況などを踏まえ、市独自に支援を行うべきと判断した」と述べた。

 室蘭言泉学園が母恋北町に整備する障害者グループホームに3520万2千円、株式会社さわやか倶楽部が幸町に開設する認知症高齢者グループホーム整備に4317万8千円、医療法人社団医修会が寿町に開設する定期巡回・随時対応型訪問看護介護事業所に1030万円をそれぞれ補助する。財源は道の交付金などを充てる。

 このほか、フェリーターミナルビルの建物診断と改修費用の調査、白鳥台小学校のプール解体、マイナンバー制度運用開始に向けたセキュリティー強化対策などを実施する。
(有田太一郎)


◆―― 救済制度整備道内3カ所目

 今年6月に設立された「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会北海道支部」によると、自治体独自のワクチン健康被害者への支援給付は、美唄、恵庭に続いて室蘭が道内で3カ所目。同支部の佐藤美也子代表(美唄)は「支援給付の動きが広がって良かった」と話す。

 同ワクチン接種後の副作用とみられる健康被害は、重い頭痛やめまい、耳鳴り、けいれんなどがあり、重篤な場合は症状が複合するため、被害者を苦しめている。医療費の負担も重くのしかかるが、多くの自治体では「救済は国の仕事」と、独自支援に慎重な姿勢をみせている。
(松岡秀宜)





引用元:
■ 子宮頸がんワクチン健康被害で室蘭市が医療費独自支援 (室蘭民法)