近年の夏の猛暑は大変厳しいものです。ただでさえ妊婦さんは代謝が活発で体温が高めなのですが、クーラーを使うことによる影響を心配する妊婦さんに対して、お医者さんや看護師さんはどのようなアドバイスをしているでしょうか。

■クーラーについての相談:「妊娠中のクーラーの使用は赤ちゃんによくない?」



『現在、妊娠8週目で初産です。前回の妊娠では、心拍の見えないまま稽留流産しました。今回は7週目に心拍が確認できましたが、些細なことにも慎重になっています。暑くなってきましたが、冷えは赤ちゃんによくないと聞きます。クーラーは身体に悪い気がして、暑い中なるべく耐えていますが、無理せずクーラーをかけた方がよいでしょうか。つわりのせいか夕方から夜にかけて毎日頭痛があり、ひどくなるのでは?との心配もあります。(20代・女性)』



■暑さを我慢するのは、赤ちゃんにもよくありません



暑さを我慢するストレスは、よくありません。また、もし熱中症になると、母体にも赤ちゃんにも悪影響を与えることがあるので心配です。

『ストレスもお腹の赤ちゃんに悪影響なので、あまり神経質にならなくてよいでしょう。たしかに身体の冷えは流産を招くことがありますが、暑さを我慢して熱中症になる方が大変です。(産科看護師)』



『最近の日本の夏は異常に暑く、屋外はもちろん、室内でも熱中症になってしまうことがあります。暑い中無理をして汗をかきすぎると、知らない間に脱水になってしまい、お母さんにもお腹の赤ちゃんにもよくありません。(内科医師)』



■暑さへの対処法とクーラーの上手な使い方



汗をかくようなときは、適切な水分補給をしましょう。クーラーは温度設定や風の当たり方に気をつけてください。

『暑い中で汗をかくようなときは、水をこまめに飲むようにしましょう。汗で電解質が一緒に出ていってしまうので、水だけではなくスポーツ飲料も一緒に飲むようにしてください。冷えたものよりはおいしくないかもしれませんが、常温の方が身体に優しいです。(内科医師)』



『クーラーは26度以上に温度設定して、風が直接身体に当たらないようにすれば大丈夫です。心配ならお腹にタオルケットなど通気性のよいものを軽くかけておくとよいと思います。(内科医師)』



■頭痛対策と妊娠中の過ごし方について



頭痛の解消法を試し、それでもつらいときは医師に相談しましょう。また、腰への負担を避けて、つらい症状があるときは身体を休めてください。

『頭痛に対しては、頭を冷やしたり、肩の凝りをほぐすマッサージへ行ってみてください。また、妊婦さんに使える痛み止めもあるので、我慢せずに医師に相談しましょう。また妊娠中の過ごし方として、重い物を持ったり中腰になるなど、腰に負担をかける行動は避けるようにしてください。医師から制限されていなければ普段の生活で構いませんが、症状がつらいときは、横になって休むようにしましょう。(産科看護師)』



暑さを我慢してストレスがたまったり熱中症になったりすると、赤ちゃんによくないので、適切な水分補給やクーラーの使い方で暑さをコントロールするとよいようです。また、頭痛や不調は我慢せず、身体を休めたり医師に相談することも一案です。




引用元:
妊娠中のクーラーの使用は、お腹の赤ちゃんに影響する?(マイナビニュース)