米食品医薬品局(FDA)は18日、女性の性欲不全を改善する経口薬「フリバンセリン」を承認したと発表した。血流に作用する男性機能不全(ED)治療薬バイアグラとは原理が異なり、脳に直接作用し性欲を高める効果がある。アルコールと併用すると深刻な副作用がでる恐れがあり、服用には配慮が不可欠という。

 FDAや米メディアによると、この薬はノースカロライナ州の製薬会社スプラウト・ファーマシューティカルズ社が開発。「女性版バイアグラ」として注目を集めており、商品名「Addyi」(アディ)として販売する。閉経前の性欲が減退した女性が対象で、パートナーとの性行為が苦痛に感じるような場合に、医師の処方を受けて1日1錠服用する。治験では、性的な満足を得られる回数が平均で月1回ほど増え、調査でも性欲に一定の改善がみられたという。

 ただ、めまいや低血圧など副作用がでる可能性がある。特にアルコールやほかの薬と飲むと失神など深刻化する恐れがあり、服用中は飲酒などを避ける必要がある。FDAは2010年以降、2度にわたり申請を却下したが、新薬を支持する女性団体などが働きかけを強めていた。(ワシントン=小林哲)



引用元:
「女性版バイアグラ」を米FDAが承認 副作用に注意も(朝日新聞デジタル)