不妊の原因を新しい方法を使うとこれまで以上に詳しく特定できると分かった。
注目されている「ゲノム編集」の技術を使うものだ。
米国コーネル大学の研究グループが、米国科学アカデミー紀要オンライン版で2015年8月3日に報告した。
珍しくはない問題
研究グループによると、不妊はカップルの15%ほどの割合と珍しくはない。
生殖は多くの遺伝子が関与して複雑。「一塩基多型(SNP)」の遺伝子の変化との関係を特定するのが難しかった。
遺伝情報を保つDNAは4種類の塩基と呼ばれる分子が並ぶ鎖になっている。その塩基のうちの1カ所が変化しただけで、体質や病気のなりやすさが変わることもある。このごくわずかな遺伝的な変化を一塩基多型と言う。
研究グループが注目したのはゲノム編集技術で使われる「クリスパー・キャス9(CRISPR/Cas9)」。
研究グループは不妊に関係する遺伝子を頼りに、問題となりそうな一塩基多型を選び出す。中でも影響があると見られる4カ所の塩基で変化を起こして人工的な一塩基多型の影響を調べた。
精子がなくなる
試験した4つの一塩基多型のうちの一つが不妊を起こした。
「Cdk2」という遺伝子に関連した一塩基多型で、精子を作る幹細胞がほとんどなくなった。精子形成が邪魔された。
研究グループは、この方法を使って不妊につながる一塩基多型を次々と特定しようとしている。「不妊の診断と治療にとって革新的」と表現。
世界が恩恵を受けそうだ。
文献情報
New strategy IDs infertility-causing genes
http://news.cornell.edu/stories/2015/08/new-strategy-ids-infertility-causing-genes
Singh P, Schimenti JC. The genetics of human infertility by functional interrogation of SNPs in mice. Proc Natl Acad Sci U S A. 2015 Aug 3. [Epub ahead of print]
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26240362
引用元:
15%のカップルで問題に、遺伝的な不妊の原因、「ゲノム編集」の技術で次々と特定へ(Medエッジ)