選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)として知られる抗うつ薬の一部は、妊娠の初期に飲むと赤ちゃんの心臓や能などに異常を引き起こす可能性があると報告された。
SSRIは妊娠のときは安全?
米国とカナダの研究グループが、BMJ誌において2015年7月8日に発表した。
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)と呼ばれる抗うつ薬は、副作用が少ない薬として知られ、妊娠中に使用しても問題がないと考えられている(「うつ病だけど妊娠したい」に朗報、SSRIで流産は増えないを参照)。
依然として問題と見なされているのは、SSRIを妊娠初期に飲めるか。赤ちゃんに異常を引き起こすのではないかという報告があり議論となっている。
研究グループは、SSRIと異常の関連性について、過去の研究報告をまとめた。
5種類の抗うつ薬との関連を検証
対象となったのは、1997年から2009年にかけて生まれた赤ちゃんのうち、赤ちゃんに異常を確認できた母親1万7952人と、赤ちゃんに異常のなかった母親9857人。受胎の1カ月前から妊娠3週目までに、少なくとも1回、5種類の選択的セロトニン再取り込み阻害薬のシタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリンを飲んでいたかどうかが調査された。
セルトラリンは関連なし
この5種の中ではセルトラリンが最も多く飲まれていた。セルトラリンはこれまでに報告されている異常との関連性は認められなかった。
フルオキセチンとパロキセチンは問題か
フルオキセチンについては、これまでに報告されている2つの異常を確認できた。心臓の壁が欠ける「心壁欠損」と頭の形が通常とは異なる「頭部形態異常」だ。
パロキセチンでは心臓欠陥と頭部形成異常のほか、脳の異常と腹壁欠損も含めて5つの異常が関係していた。
頻度は低い
頻度は高くはない。例えばパロキセチンで無脳症を引き起こす可能性は1万人に2件から7件の範囲で、心臓に欠陥が生じる可能性は1万件のうち10件から24件の範囲になっていた。
研究グループは薬が先天的な異常を引き起こす可能性は高くないとしながらも、妊娠した本人、医者が適切に薬を選ぶためにも、調査を続けるべきであると指摘する。
妊娠中に抗うつ薬を使うとすれば注意したい。
引用元:
うつ病の薬、妊娠初期には要注意、一部は赤ちゃんの心臓や脳などに異常を起こす可能性(Medエッジ)