豊橋市や岡崎市で、頬や手足などに赤い発疹が現れる「リンゴ病(伝染性紅斑)」が流行している。妊婦が感染するとまれに胎児異常や流産の危険があり、保健所は注意を呼び掛けている。


 「ヒトパルボウイルスB19」が原因の感染症で、春から夏にかけてピークを迎える。十歳未満の子どもがかかりやすく、せきやくしゃみを吸い込んだり、ウイルスが付いた手で口や鼻に触れたりしてうつる。


 豊橋、岡崎両市では、七月十三〜十九日の一定点医療機関あたりの患者数がそれぞれ三・七五人、二・五〇人となり、国が警報レベルと定める二・〇〇人を超えた。両市の患者数が基準値を超えるのは二〇一一年以来。


 十〜二十日の潜伏期を経て、風邪のような症状が現れ、さらに一週間後に発疹が出るが、発疹が出る数日前が最も感染力が高いため、予防が難しい。


 妊婦を通じて胎児に感染すると、まれに胎児が重度の貧血状態に陥り、全身がむくむ「胎児水腫」になったり、死産や流産になったりすることがある。


 患者が出た保育園や幼稚園などの出入りやタオルの共用は避け、手洗いやマスクでの予防が必要だ。


引用元:
リンゴ病、妊婦は注意 豊橋、岡崎で警報レベル超え(中日新聞)