■生活見直し、リズムを整えて 子どもの睡眠と発達医療センター長・小西行郎さんに聞く
子どもの寝かしつけに悩む親たちに向け、専門家2人にアドバイスを聞いた。(聞き手・中島摩子)
大切なのは「急がば回れ」です。寝かしつけの手段を考えるのではなく、生活を見直し、リズムを整えてください。睡眠、食事、排せつ−という1日の流れの中で考えることが必要です。
困っている人はまず2週間、子どもがいつ寝て、起きて、食べたかを24時間の表に記してください。書いてみて初めて、こんなに乱れていたのか、と驚く母親が多いのです。
フランス式の育児は、決まった時間に寝て、起こして、食べさせるので、夜泣きがないといわれています。決まった時間に決まったことをするというリズムが大事です。
望ましいのは、寝る2〜3時間前の夕食です。おなかが動いていると寝られません。また、風呂は寝る20〜30分前。入浴で体温が上がり、下がるときに眠くなります。
午後8〜9時に寝るのと、同11時に寝るのを比べると、同8〜9時の方が寝つきが早く、眠りも深いことが分かっています。眠りが深いとホルモンが出ます。生活リズムは、子どもの一生の発達に関係します。リズムを整えても改善がないなら、センターに相談してください。
▼こにし・ゆくお 1947年香川県生まれ。京都市在住。小児科医。2013年から神戸市西区の兵庫県立リハビリテーション中央病院・子どもの睡眠と発達医療センター長。「日本赤ちゃん学会」理事長。
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■朝、起こす時間が鍵に 赤ちゃんの眠り研究所代表理事・清水悦子さん(横浜市在住)
「夜泣き専門保育士」として活動しています。生活リズムを整え、睡眠の質を高めるための習慣として、「簡単3ステップ」を勧めています。
(1)朝は7時までに起こそう。
(2)お昼寝の時間を調整して、日中は活動的に過ごそう。
(3)寝る前30分の「イチャイチャタイム」を作ろう。
寝かしつけだけを頑張っても意味がありません。子どもが眠いと感じていないときに寝かしつけをしても意味がなく、眠くなるのに合わせて寝かしつけをします。人は朝日を浴びた14時間後ぐらいから眠くなるといいます。朝、起こす時間が大事なのです。
お昼寝の目安は生後5〜6カ月なら、朝寝(午前9時ごろから)が1時間、昼寝(正午ごろから)が2時間半。1歳からは朝寝を徐々になくし、昼寝のみ2時間です。
「イチャイチャタイム」は部屋を薄暗くし、スキンシップを取りながら静かに過ごします。子どもは安心をしっかり感じないと眠れません。
私の長女は生後6カ月から半年間、1時間ごとに夜泣きをしました。当時の育児は覚えていないぐらいつらかった。必要なのは我慢ではありません。まずは3ステップを試してみてください。
引用元:
<みんなで解決!子育てカフェ>こどもの寝かしつけ 専門家に聞く(神戸新聞NEXT)