子育て中の親子を地域全体で支えようと、大阪府八尾市が乳幼児と一緒に安心して外出できる環境整備を進めている。おむつ交換や授乳ができる施設を「赤ちゃんの駅」として官民を問わず登録。本年度は、新規参加を促すため整備費用に対する補助金を交付し、幅広い参加を募っている。


 同市が、赤ちゃんの駅の登録を始めたのは2013年度。子育て世代へのアンケートで最も要望があった授乳スペースの設置に重点を置いて事業化した。現在は、公共施設のほか趣旨に賛同したスーパーや衣料品店なども参加し、計21施設を登録。16年度末までに25カ所の登録を目指す。

 同市は取り組みを広げようと、民間事業者に対する整備事業の補助金交付を本年度初めて実施。1施設につき設置費用の2分の1(上限25万円)を助成する。20施設分計500万円を予算化した。

 対象となる費用は、授乳スペースのためのカーテンやパーテーションの購入費▽おむつ交換台やベビーベッドの設置費▽トイレ内へのベビーチェアの設置費−などで、関連する備品購入費を含む。

 昨年4月に新築移転した同市立八尾図書館も、授乳室を導入し、赤ちゃんの駅に登録。現在は、毎日1〜2件の利用があるという。担当者は「むずかった赤ちゃんをあやす際にも使われており、重宝されている」と話す。

 本年度中には、登録されている駅の場所がすぐに分かるスマートフォン用の検索アプリを開発する予定で、同市こども政策課の藤本寿江参事は「子育て世代が心配せずに出歩けるまちづくりを進めてたい」と意気込んでいる。



引用元:
赤ちゃんの駅整備 八尾市が助成、21施設登録(大阪日日新聞)