答えはノー、健康的な食事と運動が必要
妊娠中の女性は、体重の増えすぎに注意するのがやはり好ましいようだ。
世界の研究報告をまとめて分析して、妊娠中に体重を増やさない効果についてあらためて検証された。
太らないのが良い理由は?
タイ、コンケン大学のベンジャ・ムクタバント氏らの研究グループが、国際的な研究報告の分析をまとめているコクラン・ライブラリー誌で報告したもの。
かねて妊娠中に体重が増え過ぎに注意するという考え方が強まっている。
例えば、妊娠糖尿病が増えるほか、高血圧になりやすくなり、赤ちゃんが大きくなりすぎたりする。帝王切開になる場合も高まる。生まれてくるときに体重が重いと、赤ちゃんはその後に肥満になる可能性が高くなると見られている。
結局、妊娠中はあまり食べ過ぎたりして太らないようにするのが大切と見られている。
では、従来の研究からまとめて分析するとどのような結果が出てくるのか。そこを考えるのが今回の研究となる。
食事や運動に気をつける効果は?
研究グループは、20011年10月から2014年11月にかけて公開された37件の研究について検証。合わせて1万1444人の女性を対象にした研究を分析した。
妊娠中に体重が増えないようにした効果を調べるものだ。
その方法としては、糖を制限した食事を食べるようにすること、運動に取り組むこと。さらに、食事と運動の組み合わせで気をつけることなど。運動としては、やや強めの運動で、ウオーキング、エアロビクス、ピラテス、ダンスを中心としたものを取り入れていた。
体重の増えすぎを防ぐ
分析をしたところ、妊娠中に体重が増えすぎた女性は、体重が増えないように気をつけたグループでは36%となっていたのに対して、比較対照となる特にそのような取り組みをしたいときには45%と差が付いていた。
気をつけなくても、体重が増えない人はいるとはいえ、気をつけた方が体重はやはりコントロールさせる可能性は高いと研究グループは見ている。
赤ちゃんを大きくさせない
さらに、体重が増えないようにしているグループでは、高血圧も少ない効果があるようだ。帝王切開の割合は29%から27%に減って、4000g以上の体重の大きな赤ちゃんを産む可能性も減っていた。
妊娠中は医者とやり取りする機会が多い。せっかくだから健康な生活を送ると良い。研究グループはそのようにアドバイスしている。
「この結果によって、女性が食べ過ぎることなく、定期的に運動をして、その努力が自分自身と赤ちゃんのより良い健康につながるということを理解してほしい」と研究者は語っている。
研究グループは、まずは医療機関や助産師への相談が大切だと指摘している。
体重が増え過ぎないように気をつけると良さそうだ。
引用元:
妊娠中は2人分食べるべき?1万人超える女性のデータを分析 (Medエッジ)