兵庫県立大学は、7月1日にオープンする県立尼崎総合医療センター(尼崎市東難波町2)内に、妊婦の助産や看護などを科学的に分析する「周産期ケア研究センター」を開設する。院内の助産所と連携し、助産師を育成するシステムも確立していく。同大学によると、周産期ケア研究施設設置は県内初という。

 同センターは、所長と2人の非常勤研究員(助教級)、客員研究員の計4人が所属予定。助産師主導で検診や出産を行う病院内の「メディカルバースセンター」に併設される。

 産科の現場の学術施設として、豊富な臨床データを集め、これまで助産師の経験に基づいていたケア方法を、体系的な理論に整える。慢性疾患や女性特有の健康問題がある妊産婦のケア、不妊治療の補助なども研究対象とする。

 同大学の田中清富・地域ケア開発研究課長は「産婦人科の医師不足が指摘される中、研究成果を生かし、病院内外の助産師育成に役立つ教育カリキュラムや、乳児を持つ母親も援助する支援プログラムなどを提供していきたい」と話している。


引用元:
兵庫県内初の周産期ケア研究施設、尼崎に開設 県立大(神戸新聞‎)