子どもが病気になったとき、医療機関で支払う金額は、同じ治療内容でも住む市町村ごとに異なります。引っ越しをしたら、以前は無料だった自己負担が生じたり、助成対象から外れたりした、と嘆く保護者もいます。子どもの医療費の助成制度の仕組みや中国地区の格差事情を探りました。
■自治体財源で左右 広島県は対象拡充に慎重
人口約18万5千人のベッドタウン、広島県東広島市。母親らでつくる「中学校卒業までの医療費完全無料化を求める会」の会員ら16人が5月末、市役所で山下守市議会議長に面会し、子ども医療費助成の拡充を求めた。
■母親ら「無料化を」
市の助成対象は現在、通院は就学前まで、入院は小学卒業まで。窓口での支払いが1医療機関ごとに1日500円かかる。これを通院、入院時ともに中学卒業まで無料にすることを求める請願書を1万453人分の署名とともに提出した。
その後の懇談で、会員の女性が「支払いは保護者の大きな負担」と訴えると、山下議長は「子どもの医療は、地域ごとに良かったりそうでなかったりというのはいけない」などと応じた。5歳の娘と訪れた宮内真美さん(36)は「転勤で市に来た人から、『前は無料だったのにここは違う』とよく聞く。ぜひ無料化を」。3人の子がいる女性(42)は「同じ広島県でも中高生まで補助がある市町があり、格差があるのはおかしい」と憤る。
助成する自治体側には、財源の問題がある。市こども家庭課によると助成費用は年間約3億円に上り、うち約2分の1は県の補助。市の試算では中学卒業まで無料化すれば、市の負担が年間約4億8千万円増える。同課の大畠隆課長は「1万人の署名は重く受け止めたいが、財政負担を考えると、無料化には慎重にならざるを得ない。県の補助が拡充されれば実施しやすいのだが」と話す。
引用元:
(ちゅうごくライフ)子の医療費助成、格差なぜ