卵子や精子を作る細胞が、出産前の発生の段階でダメージを受けやすいことが分かった。

 不妊の原因の一つになるのかもしれない。

遺伝子の突然変異から守る
 米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のエリ・アンド・イディス・ブロード再生医療幹細胞研究センターのアマンダー・クラーク氏らの研究グループが、有力医学誌セル誌において2015年5月21日に報告している。

 研究グループによると、卵子と精子が受精して、受精卵が分裂を繰り返して胚細胞になる。この胚細胞に異常があると、不妊につながる可能性があるほか、男の子であれば胚細胞腫瘍、女の子であれば卵巣の機能不全のような病気につながる可能性がある。

 健康な細胞では遺伝子情報が「メチル化」というプロセスによって守られている。遺伝子のオンオフを切り替える仕組みで、遺伝情報を保つDNAの一部に「メチル基」と呼ばれる変化を起こし、遺伝子をオフに眠らせておく。細胞の持つDNAを突然変異から守るゲノムの「から」のように働く。メチル化の外れる変化は人間の体内でまれに起きており、それが出産前と分かった。

胚細胞が「裸」に
 研究グループは、受精してから53日から137日の胚細胞における脱メチル化の程度、時間、場所を記録した。人間の生殖細胞系列は、受精から113日目までにゲノムの脱メチル化の状態がすべてなくなり、メチル化状態に入ると判った。胚細胞が「裸」から「から」をかぶった状態になる。

 最初の3カ月程度、子どもの精子や卵子にとって大切である可能性があるわけだ。


文献情報
UCLA study finds cells that become sperm or eggs in humans are vulnerable during pregnancy.

http://newsroom.ucla.edu/releases/ucla-study-finds-cells-that-become-sperm-or-eggs-in-humans-are-vulnerable-during-pregnancy




引用元:
不妊の原因の一つに?精子や卵子を作る細胞は受精から113日目までにダメージを受けやすい (Medエッジ)