出産から約9時間半で退院、驚きの回復はいったい何故…

5月2日にシャーロット王女を出産したキャサリン妃。母子ともに健康で、入院から約12時間、出産から約9時間半でスピード退院したことが日本で話題となった。

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いやいや約9時間半って健康すぎるでしょ? と驚いたのだが、キャサリン妃は第一子のジョージ王子を出産した際も翌日に退院している。

そもそも日本のように国民皆保険制度の国は世界的に珍しい。
欧米では出産費用は無料だが入院費用が高額のため、多くの産婦は日帰りもしくは1泊2日で退院するのだとか。

またキャサリン妃の分娩方法は不明だが、無痛分娩であれば母体の負担も少ないことが多いそうだ。

これらの事情を汲んでも、出産から10時間も満たないのに、ヒールを履き、シャンと背すじをのばして笑みを絶やさずにいたキャサリン妃の姿が信じられない。精巧なCGか替え玉としか思えない。

欧米人は安産? 日本人が長すぎる? 産婦人科に聞いた

筆者も出産を経験しているが、第一子を自然分娩で生んだときは会陰切開の傷が痛くて3m歩くことすら困難だった。さらに縫合部分が裂けそうな気がして、トイレでまったく力むことができず、便秘になるというおまけつき。知人女性に至っては、分娩直後の痛みを我慢できず、痛み止めの麻酔を打ってもらったら気絶してしまったそうだ。

恐らく日本の多くの産婦が同じような状況であり、私たちから見ればキャサリン妃の華麗なる回復ぶりはブラック・ジャックのセルフ手術のごとし(※)。奇跡なのである。

もしかして大柄な欧米人は日本人よりもお産がラクなど、DNAによる違いがあるのではないか? 「水口病院」に取材を入れ、回答をもらった。

Q:日本人よりも欧米人のほうが産後の回復が早いのは、遺伝的な違いがあるため?
A:欧米人のほうが骨盤が広いとは言われていますが、必ずしもそれが安産に直結しているとはいえません。産後の回復に遺伝的な差があるというデータもないようです。

Q:日本はなぜ産後の入院期間が長いの?
A:日本の場合、自然分娩や無痛分娩では産後4〜5日程度入院するのが一般的。スピード退院が主流の国では、退院後は助産師が自宅を訪れて経過を確認するようなシステムが確立されていることがほとんどです。
日本でもそういった助産師訪問システムや産後ケアの体制が整備されれば、スピード退院は可能かもしれません。ただし、産後早くに退院して万が一、何かが起こった場合、責任の所在がどこにあるかを整理する必要はあると思います。

Q:ネットでは「日本の入院期間は長すぎるのでは?」との議論もありました。数日間、入院することのメリットは何でしょうか?
A:母親たちはゆっくり休むことにより、身体の回復に専念することができます。産後に心配な出血のケアも受けられます。このほか病院から授乳や沐浴の指導を受けることができるのもメリットのひとつ。退院後は安心して赤ちゃんのお世話が進められるでしょう。

「無痛分娩」の割合はイギリスでも約2割

欧米人だから日本人よりもお産が楽とは言い切れないようである。
さらに欧米では無痛分娩の割合が高いといわれているが、フランス・アメリカが6割に達するもののイギリス・ドイツは2割程度、イタリアはわずか3%であった(日本産科麻酔学会)。

スピード退院した欧米の母親たちも産後の苦労は同じなのかもしれない。

となると、やはりキャサリン妃の回復力は特別! 王妃はいろいろな意味でスーパーレディなのだと改めて思い知らされました

引用元:
欧米人は安産ってホント!? キャサリン妃「スピード退院」衝撃のワケを産婦人科医に聞いてみた(日刊アメーバニュース‎)