親が育てられない子を匿名で預かる赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」を運営する慈恵病院(熊本市西区)は20日、昨年起きた乳児死体遺棄事件を受けて、防犯カメラを赤ちゃんポストの近くに設置したと発表した。

 記者会見した同病院の蓮田健・産婦人科部長によると、死体遺棄などの事件への対応が目的で、子を預けた親の身元確認のためには使わない。撮影した記録は7日後に自動消去される。院内の「ゆりかご委員会」(9人)で3分の2以上の賛成がなければ、警察への記録提出もしないという。母親らがカメラを気にして赤ちゃんの預け入れがなくなった場合は、カメラの撤去も考えるという。

 熊本市によると、「ゆりかご」には2014年度、11人(男児6人、女児5人)が預けられ、初めて体重が1500グラム未満の「極低出生体重児」を預ける例もあった。07年度の設置以降、預けられた子の累計は112人。


引用元:
赤ちゃんポスト、防犯カメラ設置 熊本、死体遺棄受け(朝日新聞)