「CA125」という検査値をめぐって検証は今でも続く
卵巣がんの早期発見に「CA125」と呼ばれる血液検査の値が使えるかどうか。
使えないという見方が強まりつつあるが、依然として、うまく利用しようとする動きが続いているようだ。
血液検査で分かれば、手軽で好ましい。道は開けるか?
早期に見つけると助かりやすい
英国がん研究所を中心とする研究グループが、がん分野の国際誌ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー誌において2015年5月5日に報告している。
英国では、卵巣がんにかかる女性は毎年およそ7100人という。日本でも年間9000人ほど。初期での発見が難しいのが問題となる。
早期で発見できれば、最低5年間生き延びることができるのは100人中90人と早期診断には意味はある。発見が転移後になると、100人中3人未満と大きく差が生じる。
従来の研究で、使える検査になるのではないかと淡い期待を寄せられていたのが、CA125という検査値だ。がんの可能性を推測できると見られており、卵巣がんとの関係が検討されていた。
米国人女性を対象に調べたところ「意味なし」と出た。CA125に加えて、膣の中から超音波を当てて卵巣を調べる検査を組み合わせても、卵巣がんの死亡は減る効果につながらなかった。
結局、米国では症状のない人に卵巣がんの検診をしても意味はないと指摘されるまでになっている。
しぶとく英国では検証続ける
英国では、今でも執念深くCA125の可能性が調べられているようだ。
2001年から始まった研究で、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン率いる研究チームが50歳から74歳の女性を対象に、卵巣がんの拾い上げに取り組んでいる。
2005年までに20万人以上の女性を集め、3つのグループに分けている。4分の1にあたる約5万人は通常のCA125血液検査を行い、値が疑わしい場合には経膣超音波を行う。別の5万人は通常の超音波検査を行う。さらに残りの10万人は何も行わない。
果たして、CA125と超音波の検査をすると、卵巣がんをより早期に見つけて、死亡を減らせるのか。今年中に英国での結果はまとまるという。
検査値は浮かばれるか、今度こそ無駄の烙印を押されるか。
引用元:
卵巣がんは血液検査で分かるか?「使えない検査」は使える検査になるか(Medエッジ)