乳がんと年間で診断される人数は、2011年から比べると2030年に1.5倍に膨らむ見通しが出ている。
種々の統計データを利用
米国がん研究所の研究グループが、2015年の米国がん学会の年会で報告している。
研究グループは新規に診断される乳がんの条件次第で、どのような傾向で増減していくかを調べた。例えばごく早期のがんである「上皮内がん」、進行した「浸潤がん」でどう異なるか。女性ホルモンの影響で増えやすくなる「エストロゲン受容体(ER)」の存在があるかどうか。
研究グループは国内の代表的なデータ、人口予想、そして2011年から2030年における乳がんの将来数を予想する数学的予測モデルで予測した。
減少するサブタイプがある
研究グループは、新規の乳がんの全体の数は2011年の28万3000件から2030年の44万1000件へ約50%増加すると予想できた。
研究グループは50歳から69歳の間の乳がんの比率は2011年に55%であるのが、2030年には44%に減少する一方で、70歳から84歳の乳がんの比率は24%から35%に増加すると見通しを示している。
研究グループは、エストロゲン受容体を持つ進行した浸潤がんは63%になると予想する。エストロゲン受容体を持つごく早期の上皮内がんの比率は、ほとんどはマンモグラフィー検査で検出して、19%から29%に増加すると予想する。
研究グループは、エストロゲン受容体を持たないがんの比率は、2011年の17%から2030年の9%に減ると予測する。
この減少の理由は不明だが、「面白い手掛かりはある」と言う。
例えば、早い年齢での初めての出産では母乳での授乳を行わないとエストロゲン受容体を持たないがんを起こす危険度が多い。晩婚化の傾向が強まる上に、母乳育児が増える傾向があると見られ、結果としてエストロゲン受容体を持たないがんが減る可能性があるという。
乳がんの種類によっては増減が変わりながら、乳がん全体としては増えると見られるという結果。より確かな診断と治療の進歩は大切になる。
引用元:
乳がん、年間診断が2030年に1.5倍の見通し(Medエッジ)