乳がんの検査にはマンモグラフィーなどがありますが、さらに高性能な検査を目指して、デジタル乳房トモシンセシス(DBT)という画像検査が試されています。これはCTのような断層画像を出力して、乳房の内部を立体的に観察できる検査です。スウェーデンでDBTとマンモグラフィーを比較する研究が行われ、DBTは単独でも乳がんを探す検査に使えそうだという結果が示されました。
◆DBTとマンモグラフィーを同じ人に使って診断を比較
研究班は、40歳から74歳の女性7,500人を対象に、DBTとマンモグラフィーの両方を使って乳がんを探し、乳がんを検出した数、より詳しい検査が必要と判断された割合、また画像から乳がんの疑いありとされた対象者のうち実際に乳がんがあった割合を調べました。
◆DBTのほうが検出が多い
7,500人を2種類の画像検査を使って診断した結果は次のとおりでした。
68人の対象者に乳がんが見つかった。そのうち46人は2種類の画像検査でともに検出され、21人はDBTでだけ、1人はマンモグラフィーでだけ検出された。1視点DBTの検出率は対象者1,000人あたり8.9人(95%信頼区間6.9から11.3)、2視点デジタルマンモグラフィーの検出率は対象者1,000人あたり6.3人(4.6から8.3)だった(p<0.0001)。2人の読影者の判断を経たのちの要精検率はDBTで3.8%(3.3から4.2)、マンモグラフィーで2.6%(2.3から3.0)だった(p<0.0001)。陽性正診率はDBT、マンモグラフィーともに24%だった。
DBTとマンモグラフィーの検査結果を比べると、
•DBTのほうが多くの乳がんを検出できた。
•DBTのほうがさらに詳しい検査が必要とされる数が多かった。
•乳がんが疑われたうち、実際に乳がんがあった割合はDBTとマンモグラフィーで同程度だった。
という結果でした。
研究班は「この結果は1視点DBTが単独で使うスクリーニングの撮像法として適している可能性を示唆する」と結論しています。マンモグラフィーと組み合わせることなく、DBTだけでも検査として役立つという可能性が唱えられています。
DBTは新しい検査として広がっていくのでしょうか?
なお、乳がんについて、マンモグラフィーを含む検診の意義はさまざまに議論されています。MEDLEYニュースでも以前にそのうちいくつかを紹介しました。興味のある方はあわせてご覧ください。
死亡率を下げるスクリーニング検査は「39種類のうち4種類」
引用元:
マンモグラフィーよりも乳がんを見つけやすい新たな画像検査(MEDLEY)