果物を食べていると、うつになりにくいようだ。

 米国ノースカロライナ大学カロライナ人口センターを含む研究グループが、栄養学の国際誌ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリションの2015年5月号で報告した。

6000人以上を6年間調査

 食べものと精神との関係は従来注目されている。腸内フローラを健全にすると精神状態が安定するといった研究報告は大きく注目された(腸内細菌が「不安」「うつ病」「気分障害」の治療にも、「サイコバイオティクス」に動きを参照)。

 研究グループはこのたびオーストラリアで行われている女性の健康に関する追跡研究のデータから、果物と野菜を食べることと、うつ病との関連性を調べた。

 合計6000人以上の女性(平均年齢55.5歳)を6年間にわたり追跡。この間、うつ病の有無と果物と野菜の摂取頻度について3回調べている。

1日2回分以上で14%減

 その結果、3回の調査全てでうつ病だったのは約380人だった。

 1日に2回分以上の果物を取っていた女性は、複数の条件で補正して分析したところ、うつ症状になる確率が14%低かった。踏まえた条件は、喫煙、アルコール、BMI、運動、結婚、教育、魚、合併症など。

 将来的な見通しとしても、1日に2回分以上の果物を取っていると、うつ症状になる可能性を18%低くできると分かった。

 野菜については、摂取量が多いほどうつ症状を持つ人は少ない傾向が確認できた。

 食べたいところ。

文献情報

引用元:
果物を多く取っているとうつになりにくい、6000人以上の女性から結果(Medエッジ)